走ってファイトする“レアルver2” ポゼッション率低下しても強い銀河系軍団

クラシコで勝利を収めたレアル photo/Getty Images

ジダンが作り上げた新たなチーム

クリスティアーノ・ロナウドが去ったレアル・マドリードをどう変えていくのか。これは指揮官に復帰したジネディーヌ・ジダンにとっての課題だった。

ロナウドが退団したことで間違いなく得点力は落ちている。攻撃で相手を圧倒するような銀河系軍団らしいサッカーを展開するのは難しくなってきているのだ。しかし、ジダンは別のプランを見つけている。

スペイン『as』は、先日バルセロナとのクラシコを制したレアルを「ジダンのレアルver2」と呼んで称賛している。
このバージョン2の特長は、ポゼッションにこだわらないことだ。同メディアもポゼッションが全てではないと伝えているが、今のレアルはチーム全員で90分間泥臭く戦うことができる。

昨夏にはマンチェスター・ユナイテッドMFポール・ポグバや、アヤックスMFドニー・ファン・デ・ベークの獲得も噂になったが、実現しなかった。代わりにジダンは若いフェデリコ・バルベルデを中盤に入れ、カゼミロとのコンビで中盤の運動量と守備力を強化したのだ。このコンビが今のレアルの軸になっているのは間違いない。

ジダンが指揮した2016-17シーズンは、リーガ・エスパニョーラにて平均63%のポゼッション率を誇っていた。次の2017-18シーズンも62%と変わらない。しかし、今季はここまで56%となっている。ポゼッション率は下がっているが、よりハードに戦うダイレクトな集団へと変化を遂げているのだ。

全員のハードワークでボールを奪い、そこから素早くヴィニシウス・ジュニオールら前線のスピード豊かなアタッカーを活かしていく。シンプルな流れだが、これがバルセロナ戦では当たっていた。

スター軍団らしからぬ部分もあるかもしれないが、タイトルを獲得できれば問題ない。レアルはリーグ戦で首位に立っており、目指すはリーグ制覇だ。泥臭く戦う銀河系軍団も悪いものではないだろう。

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