10番はチームの柱と呼べる選手がつける重要な番号だが、レアル・マドリードでは近年10番をつけた選手が正当な評価を受けてこなかった。中にはスタメンを奪われてしまった選手もいるほどだ。
スペイン『as』によると、レアルのサポーターは「ルイス・フィーゴがつけた10番は呪われている。これは禁断の移籍となったバルセロナの最後のリベンジなのか?」と取り上げており、2005年まで在籍した銀河系軍団の一員フィーゴがレアルの10番を着て大活躍した最後の選手だったと捉えているようだ。
実際フィーゴ退団以降に10番をつけた選手を振り返ると、苦しいキャリアを送った者が多い。元ブラジル代表FWロビーニョは得意の足技で観客を魅了することもあったが、期待していたほどのパフォーマンスではなかった。結局マンチェスター・シティに移籍しており、成功者とは言いにくいだろう。
その次はオランダ代表MFウェズレイ・スナイデルだ。スナイデルは今でも代表に選ばれる英雄的存在だが、レアルでは粗末な扱いを受けてインテルに移籍。インテルで3冠獲得の原動力になったことを考えると、レアルでの評価は正しいものではなかった。
スナイデルの後を受けたのは、10番とは真逆のタイプともいえるフランス人MFラサナ・ディアラだ。同選手は守備面でチームに貢献したものの、彼が10番を背負っていたことを記憶しているサポーターはそう多くないかもしれない。
フィーゴ退団後では最も成功したと言えるのがドイツ代表MFメスト・エジルだが、エジルもクラブから正当な評価を得ていたとは言えないだろう。2013年夏にはアーセナルにあっさり売却されており、これにはサポーターや選手からも疑問の声が出ていた。気持ちいい終わり方だったとは言えないはずだ。
そして今夏の退団が確実視されているハメス・ロドリゲスだ。ハメスは2014ワールドカップ得点王の勢いそのままにレアルでも暴れることが期待されたが、2016-17シーズンは10番がスタメンに入る機会はほとんどなかった。順調だったキャリアにブレーキをかけることになり、同メディアが思う10番の呪いの餌食にかかった典型的な例と言える。
ハメスが退団すれば10番が空くことになるが、誰がその番号を背負うのか。同メディアはバルセロナの呪いがかかっているのではないかと考えているようだが、次に10番を背負う選手まで苦労すればその説も間違ってはいないのかもしれない。