蘇った2022W杯・コスタリカ戦の記憶
日本代表は25日に2026ワールドカップ・アジア最終予選でサウジアラビア代表と対戦し、ホームでスコアレスドロー。埼玉スタジアム2002に詰めかけたサポーターにとっては、やや消化不良な戦いだったと言えるだろうか。
サウジアラビアはアジアの強豪であり、その相手を押し込んでのドローは決して悪い結果ではない。しかし米『ESPN』は、もし日本が本気でワールドカップ優勝を目標に掲げるならば、こうしたゲームに勝っていかなければならないと取り上げている。
同メディアが今回のサウジアラビア戦に重ねたのは、2022ワールドカップ・カタール大会のコスタリカ戦だ。同大会での日本はグループステージでドイツ、スペインを撃破して世界を驚かせたが、2チームより実力が落ちると思われたコスタリカには0-1で敗れてしまった。
コスタリカ戦も今回のサウジアラビア戦に展開は似ていて、日本の攻め込む時間が長かった。コスタリカが放った枠内シュートはたった1本である。しかしその1本が決まり、日本は敗れた。ワールドカップ制覇を狙うならば、こうしたアクシデントは避けなければならない。
今回のサウジアラビア戦は一部主力を怪我で欠いていたとはいえ、同メディアは日本がプランBを見つけていく必要があると主張する。
「日本はアジアの戦いで相手に守備を固められる展開に慣れているとはいえ、サウジアラビアのように質の高い相手にそれをされてしまうと、最後まで突破口を見出せなかった。同様のシナリオは2022ワールドカップでも起きていて、コスタリカ戦がそうだった。森保監督はプランAが上手くいかなかった場合に、別プランを見つけ出す必要がある」
「もう日本の状況は異なっている。8大会連続でワールドカップに出場している日本は、出場するだけでは満足できなくなっている。選手たちも勝ちたいとの思いを口にしており、日本は目標とする2050年まで、あるいはそれよりも早くワールドカップを制したい。もし日本が優勝に値するチームならば、頑強なサウジアラビアを突破する道を見つけられたはずだ」
ただ、ワールドカップ本番までは1年ある。残りの最終予選に加え、親善試合もある。そこで選手たちのさらなるサバイバルを促し、プランBを磨いていくことになる。サウジアラビア相手のドローは悪い結果ではないが、日本はその程度では満足できないチームになっている。