初の欧州挑戦、新型コロナ…… 帰国も考えたカイセドを救った両親の言葉とは 「息子よ、あなたは強くなければならない。これはあなたの夢だ」

今夏よりチェルシーでプレイするカイセド photo/Getty Images

今夏にチェルシーへの移籍を果たした

英国史上最高額の1億1500万ポンド(約212億円)とも言われる金額でブライトンからチェルシーに移籍を果たしたエクアドル代表MFモイセス・カイセド(22)。

カイセドは19歳となった、2021年にエクアドルのインデペンディエンテ・デル・バジェからブライトンに移籍。ベルギーのKベールスホットVAへのレンタル移籍を経て、ブライトンに復帰し、脚光を浴びた。世界屈指のボールハンターの仲間入りを果たした。

順風満帆のキャリアに見えるが、母国から遠く離れたヨーロッパの地での環境に慣れることに苦しみ、新型コロナの影響などもあり、母国に帰りたくなったこともあった、とチェルシーの公式サイトで語っている。
「家族もいなくて、一人でここに来たので本当に大変だった。英語も話せなかったし、タイムゾーンも違うし、食べ物も違うし…天気も違いすぎる!私にとっては本当に大変だった」

「私がイギリスに来たのは新型コロナウイルスが猛威を振るっていたときで、到着してホテルに10日間滞在しなければならなかった。チームメイトには会わなかった。私はそのホテルで毎日泣いていたのを覚えている。私は父と母に電話して、エクアドルに戻りたいと言ったんだ。何もかもが大きく違っていて、ここにはいたくなかったからね。両親は、『息子よ、あなたは強くなければならない。これはあなたの夢だ。あなたはこのために祈った。だから強くなり、祈り続けなさい。神は私たちの人生のすべてだから』と言ったんだ」

「それから、私は祈ることを始めた。毎日祈り続けると、気分はどんどん良くなっていった。今、私はチェルシーにいて、どの試合も楽しんでいる。ここにいること、この素晴らしいクラブの一員になれることは素晴らしいことだ」

若くして母国を離れ、環境が大きく変わっただけではなく、そこにコロナという外的要因も加わり、メンタルが崩れたことがあったと語るカイセド。帰国も考えたが、両親の言葉が同選手を救ったようだ。

英国史上最高額の移籍金を記録したが、まだ22歳という若さだ。多くのサポーターの期待を背負うカイセドがチェルシーでどのような輝きを見せるのか注目だ。

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