セルティックの韋駄天FWはこう使うべき 前田大然左サイド起用のススメ

マリノス時代は左サイドで輝きを放っていた前田 photo/Getty Images

マリノス時代はCFではなく、左サイドの選手だった

日本代表は2月1日にサウジアラビアとホームで対戦することになっており、ここで勝利すればワールドカップ・カタール大会の出場が大きく近づくことになっている。だが、逆に負けるようなことがあればグループBの首位サウジアラビアとの勝ち点差がさらに遠くなり、3位のオーストラリアに抜かれる可能性も出てくる。

そこで大事になるのは攻撃をどう機能させるかだ。守備陣は吉田麻也、冨安健洋の頼れるセンターバック不在だが、その穴を板倉滉、谷口彰悟の新顔コンビが埋めてくれた。中国戦でもクリーンシートを達成しており、サウジアラビア戦でも同様のパフォーマンスに期待したい。

しかし肝心の攻撃では、中国戦でも2ゴールしか奪えなかった。センターフォワードの大迫勇也を下げ、早い段階で前田大然を投入したが、イマイチ効果的ではなく、大迫に代えて前田というのは武器にはならないかもしれない可能性がある。

ここで気になるのは前田の使い方だ。前田は横浜F・マリノスで2021年シーズンに23ゴールを奪った点取り屋であり、新天地のセルティックでもさっそくゴールを奪っている。このように得点感覚に優れた選手だが、大迫のような万能プレイヤーが配置される今の代表のCFには合わない。

前田はどちらかといえばセカンドストライカーのようにボックス近辺にポジションを取り、ゴールへの嗅覚と爆発的なスピードを生かし得点を奪うタイプだ。そのため、マリノス時代もいわゆるごっつぁんゴールが多かった。それでも、Jリーグで23点も奪えるのはその2つの武器が突出しているからであり、今後もその道でゴールを奪っていくだろう。

そうなれば、代表での前田のポジションはマリノス時代の左ウイングが適任かも知れない。ここであれば大迫のようなポストプレイでの貢献は求められず、右サイドから作られることの多い日本代表の攻撃に左サイドから嗅覚とスピードを生かして絡むことができる。守備では相手に余裕の与えないプレッシングもでき、攻守に隙のない左ウイングが完成する。

実力はあるが、チームにフィットしきれない選手が多い今の代表。前田のその一人だといえるが、左ウイング起用は日本代表をW杯・カタール大会への出場に近づけるカギとなりそうだ。

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