ヴラホビッチ、ミレンコビッチ、カジェホンも “バーゲンヒット”続出フィオレンティーナが面白い

今や世界中が注目するFWへ成長したヴラホビッチ photo/Getty Images

セリエAで6位まで上がってきた

ここまで8勝7敗0分。やるかやられるかといったサッカーになっているのは気になるが、セリエAで6位まで順位を上げてきたフィオレンティーナは興味深いチームだ。

あくまで中堅クラブではあるものの、近年のフィオレンティーナは補強が巧みなのだ。

先日3-1で勝利したサンプドリア戦では34歳のFWホセ ・カジェホンが得点を決めたが、カジェホンは昨夏にフリーで獲得した選手だ。かつてレアル・マドリードでもプレイしたカジェホンは経験も豊富で、即戦力として計算しやすい。
さらに中盤ではミランでプレイしていたMFジャコモ・ボナベントゥーラも昨夏にフリーで獲得。今季はリーグ戦で1得点3アシストの数字を残しており、実力者をフリーで獲得できているのは大きい。

そして何と言ってもフィオレンティーナで花開いたセルビア代表DFニコラ・ミレンコビッチとFWドゥシャン・ヴラホビッチだ。

ミレンコビッチは2017年にパルチザンより510万ユーロで引き抜いており、ヴラホビッチも195万ユーロと安価で契約をまとめた。2人とも今や世界が注目する選手に成長しており、手放す際には巨額の移籍金を生むだろう。ビジネス面でもこの2人の補強は大きかった(移籍金は『Transfermarkt』より)。

カストロヴィッリもイタリア屈指のテクニシャン photo/Getty Images

若手とベテランが上手く融合

他にも、昨夏にアルゼンチンの名門リーベル・プレートから630万ユーロで獲得した25歳のアルゼンチン代表DFルーカス・マルティネス、セリエBのSPALから500万ユーロで完全移籍に切り替えた23歳のDFイゴールがセンターバックとして戦力になるなど、お金をかけない補強が当たっている。

中盤ではバーリから安価で手に入れたMFガエターノ・カストロヴィッリも今やイタリア代表に招集されるほどの実力者となり、今季はアカデミー出身の22歳FWリッカルド・ソッティルも主に左のウイングとして戦力になっている。

今季はアーセナルからレンタルで獲得したMFルーカス・トレイラ、レアル・マドリードからレンタルで獲得した右サイドバックのアルバロ・オドリオソラも出番を得ており、フィオレンティーナには実力者が集まっている。

ここ3シーズンは13位、10位、16位と寂しい順位に終わってきたが、今季は戦力的にも欧州カップ戦出場権を狙いたい。ここまでセリエA全クラブの中で唯一引き分けがないのは気になるところだが、苦しい試合でも勝ち点1を拾う粘り強さを手にすれば安定して上位を狙えるはずだ。

若手とベテランが融合するタレント軍団フィオレンティーナがどこまで進めるのか。それも今季の楽しみの1つだ。

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