エキティケ、ヴォルテマーデ、ヴィルツらブンデスはプレミア勢に戦力を奪われすぎた カーンは現状を問題視「才能を育てては失うリーグであり続けるのか」

エキティケはフランクフルトからリヴァプールへ photo/Getty Images

今季もバイエルンが独走する可能性が高い

今季もドイツ・ブンデスリーガはバイエルンが優勝候補の筆頭であり、バイエルンに挑戦できるクラブがいくつ出てくるかがポイントになる。ただ、バイエルンに挑戦できるだけの戦力を揃えている中堅クラブは多くないだろう。今夏に主力を奪われたクラブがかなり多いからだ。

主な行き先はイングランドで、レヴァークーゼンからはMFフロリアン・ヴィルツとDFジェレミー・フリンポンがリヴァプール、MFグラニト・ジャカがサンダーランドへ、シュツットガルトからはFWニック・ヴォルテマーデがニューカッスル、ドルトムントからはFWジェイミー・バイノー・ギッテンスがチェルシーへ、ライプツィヒからはFWベンヤミン・シェシュコがマンチェスター・ユナイテッド、MFシャビ・シモンズがトッテナムへ、フランクフルトからはFWウーゴ・エキティケがリヴァプールと、プレミア勢の圧倒的資金力を見せつけられた夏だったと言える。

現状を問題視している1人がバイエルンで活躍した元ドイツ代表GKオリバー・カーン氏だ。『Linkedln』にて、ブンデスリーガの各クラブの戦略を批判している。

「多くの人にとって、こうしたことが当たり前になっている。しかしリーグ全体が安全策に走りすぎていて、リスクを取る方法を忘れてしまったように思う。ブンデスリーガはリーダーシップを発揮するのではなく、他リーグを追随する立場に甘んじているのだ。国内では現状のやり方から多額の利益を得ているクラブも多いが、国際的に見ればバイエルンにとって妨げになっている。才能を育てては失うリーグであり続けるのか、それとも選手たちがドイツに留まってくれるような環境を整えたいのか」

指揮官シャビ・アロンソも去ったレヴァークーゼンは再建期に入っていて、ライプツィヒも戦力は落ちている。ドルトムント、堂安律を加えたフランクフルトはバイエルンと戦える数少ない候補チームと言えるかもしれないが、王者に食らいつけるだろうか。早々にバイエルンが独走する結果となれば、世界的な関心は薄れてしまうだろう。



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