人口1500人の漁村クラブ、わずか1敗のスウェーデン1部制覇に衝撃広がる! 「ヘッドコーチは学校の校長」「欧州サッカー史上最大の衝撃」

ついに優勝を果たしたミャルビーAIF 画像は公式Instagramより

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レスター以上の衝撃かもしれない

スウェーデン1部リーグ・アルスヴェンスカン第27節でヨーテボリとミャルビーAIFが対戦。0-2とアウェイのミャルビーが勝利を挙げ、初の1部リーグ優勝を決めた。

ミャルビーAIFという名前を耳にしたことがある人は多くないだろう。人口わずか1500人ほどのヘレヴィクという漁村に本拠地を置くスモールクラブだ。2016年から3年間は3部リーグに所属していた。それが今季は怒涛の快進撃を見せ、ここまでの戦績は20勝6分1敗と驚くべきもの。3節を残してリーグ優勝を決めてしまったのだ。

『CNN Sports』は「欧州サッカー史上最大の衝撃の1つ」とこの優勝を報じた。過去5年間、同クラブを取材していたという『TV4 Fotbollskanalen』のエリック・ハジッチ氏は次のように語っている。
「彼らがプレイする村の住民は1500人ですが、このようなエリートサッカーが繰り広げられているのを見ると、ただ驚愕するばかりです。ミャルビーがスウェーデンで優勝したことは、スウェーデンリーグ史上最大のセンセーションと言えるでしょう」

先述したように戦績も圧倒的だ。残り3試合のうち、1つ勝つか2つを引き分けると、ミャルビーはスウェーデンリーグ史上最多ポイントに到達し、2018年にAIKソルナが樹立した記録を破ることになるという。

ハジッチ氏は、ミャルビーの資金力はスウェーデンでもっとも裕福なクラブであるマルメの15%ほどだと説明している。こうした“ミラクル”の物語として思い出されるのは15-16シーズンのプレミアリーグを優勝したレスター・シティだが、レスターはこのときすでに裕福なオーナーがおり、比較することはできないと『CNN』は伝えている。ミャルビーの強みは、「互いを知っていること」だという。

「町がとても小さいと、誰もが互いを知っていることになる。ミャルビーのヘッドコーチは学校の校長で、スカウトマンは郵便配達員だ。その弱点は、最大の強みになる可能性がある」

「非常に強いチームスピリットを基盤にしたチームだ。選手の中には同じアパートに住んでいる者もいる」

ストライカーのヤコブ・ベリストロムは「チームワークが信じられないほど大きな成果を生むことを証明できた。ミャルビーのためにすべてを捧げる選手がたくさんいる。素晴らしいことだ」と『Reuters』に語った。

スウェーデンの田舎の漁村クラブが起こしたミラクルに、衝撃が広がっている。


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