38歳ブラーボ、35歳グアルダードら躍動中 “ベテラン力”で上を目指すベティスの強さ

ベティスは国王杯・決勝にも進んでいる photo/Getty Images

平均年齢28.6歳のチームは元気いっぱい

最近のサッカー界では若手を重視するチームも増えているが、ベテランの経験値を活かしたチーム作りだって悪くない。

今季リーガ・エスパニョーラで5位につけ、スペイン国王杯でファイナルまで進んでいるレアル・ベティスはその代表例とも言える。68歳のマヌエル・ペジェグリーニに率いられるチームは、チームの平均年齢が28.6歳となっており、これは今季のリーガ・エスパニョーラでは2番目に高い。

実際、今季のリーグ戦で1000分以上プレイしているU-24の選手は1人もいない。主力の大半は20代後半から30代の選手で構成されており、1000分以上プレイしている30オーバーの選手ではMFアンドレス・グアルダード(35)、GKクラウディオ・ブラーボ(38)、FWウィリアン・ジョゼ(30)、MFウィリアム・カルバーリョ(30)、DFマルク・バルトラ(31)、DFヘルマン・ペッセッラ(30)、MFセルヒオ・カナレス(31)らビッグクラブでのプレイ経験もある選手が顔を揃える。
他にもリーグ戦でチームトップの14得点を挙げる28歳FWファンミ、8得点の29歳FWボルハ・イグレシアス、チームの攻撃を統率する28歳のFWナビル・フェキル、攻撃性を活かす28歳の左SBアレックス・モレノ、サイドから仕掛けることを得意とする30歳FWクリスティアン・テージョなど中堅世代の存在感は大きい。

もちろん精神的支柱である40歳のFWホアキン・サンチェスも忘れてはいけない存在で、ベティスのペジェグリーニは上手くベテラン選手の能力を引き出している。やや年明けからペースが落ちたところはあるものの、ヨーロッパリーグでもベスト16まで勝ち進むなど今季の戦いは印象的だ。

リーグ戦では5位につけており、まだ欧州カップ戦出場権確保も視界に入っている。さらに今月22日にはバレンシアとのスペイン国王杯・決勝だ。

今後2、3年以内に世代交代が課題となってくるだろうが、ひとまず今季はベテラン勢を中心にタイトルが欲しい。国王杯の決勝で顔を合わせるバレンシアは逆にチームの平均年齢が24.5歳とリーガ・エスパニョーラ最年少チームとなっており、対照的な両チームの顔合わせという点も興味深い。

経験値か、若い勢いか。この戦いも見逃せない。

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