J1残留に向けてのキーマンに ベガルタの最終ラインで成長遂げる若きCB

今後のさらなる成長に期待がかかるアピアタウィア photo/Getty Images

成長が見てとれた柏戦

残留争い生き残りに向けて、希望の星となるのは22歳の若きセンターバックか。2日に行われた明治安田生命J1リーグ第31節にて、敵地・三協フロンテア柏スタジアムで柏レイソルと対戦したベガルタ仙台。第28節のガンバ大阪戦で久しぶりのリーグ戦勝利を挙げたものの、その後は2連敗。いまだ波には乗り切れていない印象が強く、降格圏脱出へ弾みをつけるためにもこの試合で彼らはどうしても勝利が欲しかった。

しかし、そう簡単に勝利の女神は微笑まない。この柏戦では開始早々の10分にワンチャンスをモノにして先制点を奪った仙台だが、後半から選手を入れ替えて再びギアを上げてきた柏の圧力に耐えきれず。逆転を許すまでの事態とはならなかったものの、78分には柏FW神谷優太に同点ゴールを献上。早い時間帯で先制に成功したまではよかったが、最後まで耐え切ることはできずに勝ち点3を逃すこととなっている。

とはいえ、この柏戦で仙台には今後に向けてポジティブな材料も見てとれた。そのひとつが、センターバックに入ったDFアピアタウィア久の成長だろう。今季はここまでリーグ戦23試合に出場している同選手だが、少し前まではどこか不安定な印象もあった。だが、今節のアピアタウィアは身長191cmのサイズや類まれなる身体能力を活かして躍動。最終的には同点に追いつかれてしまったものの、柏に押し込まれる時間が多かったなかで仙台がなんとか踏ん張ることができたのは彼の力によるところも大きかったと言っていい。67分にチームが左サイドから決定的なピンチを迎えた場面では、なんとか相手FWの前に身体を入れて決死のクリアも披露。随所に頼もしく成長している姿を見せてくれた。
そしてこの柏戦、アピアタウィアは印象的なスタッツも残している。データサイト『SofaScore』によると、同選手はこの試合で持ち前の高さを活かして空中戦勝率85.7%(7回中6回勝利)を記録。クリア数もチームトップの7回をマークした。

以前まではどこか粗削りな印象も受けた大卒ルーキーだが、シーズンも終盤戦を迎えた今、アピアタウィアは選手としてワンランク上のステージへと到達しつつあるのか。ベガルタが抱える最終ラインの大器。J1残留に向けて、この22歳がさらに頼もしい存在となることに期待したい。

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