イタリアで伸び悩む“2世アタッカー”の未来 かつてはアトレティコ行きが噂も 

昨季は思うような結果を残せなかったシメオネ photo/Getty Images

心機一転、フランスへ移籍の可能性も

今夏に開催されたEURO2020で大ブレイクを果たしたフェデリコ・キエーザ(エンリコ・キエーザの息子)を筆頭に、ブンデスリーガで活躍するマルクス・テュラム(リリアン・テュラムの息子)など……。昨今、サッカーで有名な父を持つ“2世アタッカー”たちが輝きを放っている。古き良き時代を知るサッカーファンたちも、レジェンドの息子たちの活躍に胸を躍らせているのではないか。

そんな中、かつてはACミランやビジャレアル、アトレティコ・マドリードなどへの移籍も噂され、将来を嘱望された“2世アタッカー”が、イタリアで苦戦を強いられている。カリアリでプレイするアルゼンチン代表FWジョバンニ・シメオネだ。

現在26歳のシメオネは2016年夏に母国を離れ、戦いの舞台をイタリアのジェノアへ移した。そして、加入初年度からセリエA35試合に出場して12ゴール1アシストを記録。フィオレンティーナへ移籍して迎えた翌シーズンにはさらに数字を伸ばし、リーグ戦全試合に出場して14ゴール4アシストという素晴らしい結果を残した。また、ユヴェントス戦(16-17第14節で2ゴール)やナポリ戦(17-18第35節でハットトリック)で複数ゴールを決め、チームに大金星をもたらすなど勝負強さも発揮。その結果、2018年9月にはアルゼンチン代表のA代表デビューを飾り、スペインの名門アトレティコ・マドリードで父であるディエゴ・シメオネ監督との共闘も噂されたほどだ。
しかし、2018-19シーズン以降はやや伸び悩んでいる。フィオレンティーナの低迷の影響もあるだろうが、シメオネも徐々に失速。同シーズンはわずか6ゴールに終わり、翌2019-20シーズンはカリアリへレンタル移籍することに。1年目は12ゴールを記録し、同クラブへ完全移籍を果たした昨季も開幕6試合で5ゴールと息を吹き返したかに見えたが、その後は1つのゴールしか奪えず、終盤戦はベンチを温める時間も長かった。そのため、シメオネはカリアリとの契約を2024年まで残しているものの、移籍話がちらほら聞こえてくる。

もちろん、昨季の悔しさを晴らすために新シーズンも引き続きカリアリでプレイするのも一つの選択肢だろう。ただ、輝きを取り戻すために異国の地で心機一転、新たなチャレンジをするのも悪くはない。実際に、アルゼンチン『TyC Sports』などによると、フランスのマルセイユがシメオネに対して興味を示しており、獲得に動いているとのこと。マルセイユは今年2月、アルゼンチン代表の指揮官も務めたホルヘ・サンパオリを招聘しており、自身のことを理解してくれるであろう同郷の指揮官の下で、再起を図るのもアリなのではないか。

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