赤い悪魔の“黄金世代”に終わり近づく アザールらはEUROラストチャンスか

頂点狙うだけの力を持つベルギー代表 photo/Getty Images

まだW杯もEUROも制覇できていない

2018年のワールドカップ・ロシア大会で日本代表と死闘を演じたことから、その黄金世代の凄さは日本のサッカーファンも痛いほど理解しているだろう。今回のEURO2020にて1つの集大成を迎えるのが、ベルギー代表だ。

現在のベルギーは世界屈指のタレント力を誇っており、ワールドカップ・ロシア大会でもベスト4に入った実力国だ。タレントのネームバリューだけを見れば、EURO2020でも優勝候補の一角と考えられる。

ただ、残された時間は多くない。昨夏には世代のリーダーだったDFヴァンサン・コンパニが現役を退いており、黄金世代に終わりが近づいているのは間違いない。EURO2020が最後のメジャートーナメントになる選手もいるかもしれない。
独『Statista』のデータによれば、今回のベルギー代表メンバーの平均年齢は29.1歳。これは出場24ヶ国の中ではスウェーデン代表(29.2歳)に次いで2番目に高い数字だ。今やベルギーはベテラン軍団となっており、世代交代の時期が近付いている。

DFトーマス・ヴェルマーレン(35歳)、ヤン・ヴェルトンゲン(34歳)、FWドリース・メルテンス(34歳)、MFアクセル・ヴィツェル(32歳)、DFトビー・アルデルヴァイレルト(32歳)、FWエデン・アザール(30歳)、MFケビン・デ・ブライネ(29歳)、GKティボー・クルトワ(29歳)など、主力メンバーの多くが30代へ突入し、もしくは間近である。デ・ブライネも今月28日に30歳だ。

来年のワールドカップ・カタール大会でも彼らの多くが主力となるだろうが、この世代でEURO制覇を狙うのは最後か。MFユーリ・ティーレマンス、FWジェレミー・ドクなど下の世代にも優秀なプレイヤーは出てきているものの、まだコンパニやアザール、デ・ブライネ級のインパクトをクラブシーンで発揮している若手はいない。今の黄金世代はベルギーにとって特別であり、ベルギー史上最強世代と言っていいだろう。

それだけにメジャータイトルが欲しいところだが、今回のEUROで頂点に立てるのか。アザールのコンディションなどネガティブな話題も多いが、黄金世代の意地を見せてほしい。

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