その存在感は“ヴィエラ級”!? 中盤に強度を生み出すイングランドの守備職人

中盤における守備の要としてEUROでの奮闘に期待がかかるライス photo/Getty Images

優秀な攻撃的MFたちを支える存在に

メイソン・マウント、フィル・フォーデン、ジャック・グリーリッシュなど、今回のEUROへ臨むイングランド代表の中盤には若いながらも優れたテクニシャンが揃った。MF陣の攻撃力だけを見れば、今大会に参戦する各国のなかでもイングランドは屈指のレベルにあると言っていいだろう。

しかし、そういった鮮やかな攻撃的MFたちを中盤の底から支えるボールハンターのことも忘れてはいけない。今大会のイングランド代表には、このポジションにも優秀な若手がいるのだ。その男の名はデクラン・ライス。彼もまた、スリーライオンズの選手としては各方面から注目を集めている逸材だ。

終盤戦に負傷離脱を経験するも、今季はプレミアリーグで躍進を果たしたウェストハムの中心選手として奮闘したライス。アグレッシブな守備でプレミアの並み居るアタッカーを封殺していたことは、多くのサッカーファンが知るところだろう。スリーライオンズが誇る新進気鋭の守備職人。攻撃陣にスポットライトが当たることも多いイングランドだが、上位進出へのカギはこの22歳ということになるかもしれない。
「今季のライスはウェストハムに大きな影響を与えた。イングランドでもそうだと思うよ。非常に安定感があり、守備の仕事をそつなくこなす。スタイルは少し違うかもしれないが、彼のプレイは私にパトリック・ヴィエラを思い出させるよ。カンテと同じくらい良い選手になるポテンシャルを秘めていると思う。ウェストハムではマーク・ノーブル、イングランドではジョーダン・ヘンダーソンから学んで、着実に良い選手になっていると思う。そして、周囲が評価している以上にボールの扱い方も上手いね。ボールを奪う力も、ゲームを読む力も一級品だ。3,4年後には超一流の選手になるだろうね」(ブックメイカー『Betfair』)

かつてイングランド代表の監督などを歴任したグレン・ホドル氏も、ライスには他の選手とは少し違う特別な雰囲気を感じ取っている様子。はたして、スリーライオンズの中盤を引き締める若き戦士はEUROでどこまでチームを助けることができるか。ビッグトーナメントを勝ち抜くにためには守備の強度が必要不可欠。ライスが獅子奮迅の活躍を披露するシナリオを、多くのファンが期待している。

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