女子サッカー選手に訪れる“インフルエンサー時代” EURO連覇でイングランド女子選手に増える選択肢「男子チームとは異なる多様な観客がいる」

EURO2025を制した女子イングランド代表 photo/Getty Images

これまでスポーツを見てこなかった女性層もターゲットに?

27日に女子EURO2025の決勝が行われ、イングランドがスペインをPK戦の末に撃破。イングランドは前回大会に続く大会連覇となる。

近年は欧米を中心に女子サッカー人気が高まっているが、彼女たちの活躍はピッチ外でも印象的だ。英『Daily Mail』はインフルエンサー全盛の時代からこそ、女子サッカーに特別な注目が集まっていると解説する。

今では選手個々がInstagramなどSNSアカウントを持っているのが当たり前の時代で、様々なブランドと提携している選手も増えている。

大手PR会社『BE YELLOW』の共同設立者であるヘイリー・ナイト氏は「彼女たちは男子選手とは異なる活動をしている。特に女子イングランド代表の選手たちは不要なスキャンダルもなく、とてもオープンだ。LGBTの発信を行う者もいて、多様性に富んでいる。それによって提携できるブランドもはるかに多くなり、彼女たちはこれまで男性アスリートがアクセスできていなかった部門にアクセスできている」と影響力を語る。

例えば今回の優勝にも貢献した女子イングランド代表DFリア・ウィリアムソンはペプシやグッチ、ナイキなどと契約を結んでいて、それだけで400万ポンド程度の収入を得ているとされる。

他にもイングランド代表メンバーではFWアレッシア・ルッソ、クロエ・ケリー、ローレン・ジェイムズもカルバンクライン、グーグル、アディダスといった大手企業と契約を結んでいて、高額なスポンサー料を手にしている。クリスティアーノ・ロナウドなど男性トップのアスリートとはまだまだ収入に大きな差があるものの、女子選手のスポンサー収入も確実に増えている。これは女子選手の可能性を広げることになる。

前述のナイト氏も「彼らには男子チームとは異なる多様な観客がいるのだ。スポーツ界は女性層にアプローチが十分に届いていないところがあったが、各ブランドにとって彼女たちをターゲットにすることは非常に価値のあることなのだ。(スイスの)アリーシャ・レーマンは本当に興味深い例だ。彼女はトップ選手という枠を超え、インフルエンサーとしての地位を確立している。サッカーだけでなく、ファッション、美容、ライフスタイルといったブランドとも契約を結んでいる」と続ける。

確かに女性向けブランドなど、女性アスリートが新たなファン層を開拓する可能性もあるだろう。EURO連覇で女子イングランド代表選手の価値は飛躍的に高まることになり、今後のメディア展開にも無限の可能性があると言えそうだ。












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