W杯の法則はまだまだ続く?それとも…… 決勝T進出懸けた運命のスペイン戦。カギはドイツ破った3バック

森保監督はスペイン戦でどんな秘策を披露するのか photo/Getty images

ドイツ戦の再現を

日本がFIFAワールドカップに初出場したのは1998年のフランス大会で、そこから現在に至るまで7大会連続でW杯に出場している。アジア最終予選では安定して勝てるようになっており、アジア内での地位を高めた。

しかしW杯での成績は安定しておらず、最高成績は2002年の日韓大会で記録したベスト16を20年経った今でも更新できていない。日本の成長は目を見張るものがあるが、それ以上に世界も成長を続けている。

日本のW杯にはあるジンクスがあって、それがグループステージ敗退とベスト16を繰り返してしまうことだ。初出場のフランス大会はグループステージ敗退、次の日韓大会でベスト16入りしてから常にそのサイクルを繰り返している。そのため前回ロシアで16強入りした日本は今大会グループステージで敗退すると予想されている。
すでに2試合グループステージを消化した日本のここまでの成績は1勝1敗。ドイツに勝ってコスタリカに敗れた。

コスタリカに負けてしまったことは残念だが、スペイン戦を前にして1勝1敗は予想通りともいえる展開だ。このグループEで決勝トーナメントに進むには強国相手に爪痕を残す必要があり、ドイツ戦の再現をすればいい。

日本がドイツを脅かした後半戦は[3-4-3]がハマった。押し込まれた際は5バックになってどっしりと構え、相手が低い位置でボールを持てば3枚のFWでプレッシングを仕掛ける。コスタリカ戦で快足の前田大然を温存しており、スペイン戦はスタートから出番があるか。

ただスペインにはそういったハイプレスにさらされる展開に慣れている選手が最終ラインには多い。2試合連続センターバックでコンビを組むロドリとアイメリック・ラポルトのことだ。どちらもマンチェスター・シティの選手で、ロドリは普段アンカーを任されているが、今大会でのポジションはCBだ。両者ともに足元でボールを扱うことになれており、隙があればどんどん縦パスを供給してくる。190cmと高さもあるため、空中戦でも弱くない。

さらにスペインにはセルヒオ・ブスケッツがいる。アンカーとして長年高い評価を受けている選手で、ブスケッツ、ロドリ、ラポルトのパス回しから森保ジャパンはボールを奪えるのだろうか。

ドイツ戦ではプレッシングとショートカウンターの良い面ばかりが見えたが、前に選手を集める分、中盤にはスペースが生まれやすい。スペインはそこを突いてくるはずで、注意が必要だ。

グループステージ敗退、ベスト16進出を繰り返す法則を破りたい日本。スペインは今大会屈指の強豪であり、日本はどのような策を講じることになるのだろうか。

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