冨安のようなお買い得を探すべき アーセナルが興味を示す“ジョージアで最もドリブルが上手い男”

ジョージア代表のクヴィチャ・クワラツヘリア photo/Getty images

こういった補強を成功させれば財政にも優しくなる

今季のアーセナルが好成績を残している要因はいくつか考えられるが、その一つに補強の成功がある。守護神のアーロン・ラムズデール、センターバックのベン・ホワイト、右サイドバックの冨安健洋は今季加わった選手であり、彼らが最終ラインを支えている。中盤で運動量豊富に動き回り、水を運んでいるマルティン・ウーデゴーも昨季レンタルで加わり、今季完全移籍でやってきた。彼がいなければ今の中盤は成立していない。

また、ウーデゴーを除く前述した3人は今でこそ称賛されているが、ラムズデールとホワイトは移籍金が高いと批判され、冨安に関してはほぼ無名での獲得と期待感は薄かった。しかし、彼らはパフォーマンスで証明し、自身の地位を勝ち取っている。

このことからもわかる通り、アーセナルの近年の補強は的確だ。しかし、ラムズデール(2800万ユーロ、日本円にして約38億円)もホワイト(5850万ユーロ、日本円にして約79億円)もお買い得だったかといわれればそうではない、どちらも以前から知名度があり、2人で117億円を使っている。対して冨安は1860万ユーロ、日本円にして約25億円と安く、ラムズデール、ホワイトと同等の働きを見せた。来夏にも補強の話が出ているが、獲得したいポジションは多く、出費を抑えるためにも冨安のようなお買い得を見つけたい。

英『football.london』によると、ディナモ・バトゥミと呼ばれるジョージアのクラブでプレイしているクヴィチャ・クワラツヘリアにアーセナルは興味を示しているという。報道によれば1500万ユーロ(日本円にして約20億円)と安く、ライバルはセリエAのナポリやプレミアのリーズだといわれている。アーセナルは3シーズン前からの彼の動向を追っており、来夏獲得に動くようだ。市場価値は1600万ユーロ(日本円にして約21億円)でジョージアでは最も高い設定となっている。

ジョージア出身のプレイヤーで、今季はロシアサッカー・プレミアリーグのルビン・カザンで19試合2ゴール4アシストを記録しており、シーズン途中で母国のディナモ・バトゥミにローン移籍している。ドリブルを武器としたウイングの選手であり、突破後に供給されるスルーパスは見事であり、多くのチャンスを創出することができる。今季はそのドリブルが光っており、成功数52回はロシアサッカー・プレミアリーグで2番目の数字である。183cmの高さも魅力的であり、現状控えとなっているニコラ・ペペが移籍となれば代役として獲得される可能性は高い。

今季の成績次第ではCL出場権を獲得することも可能なアーセナル。そうなれば現状のスリムなスカッドで戦い抜くのは難しく、クワラツヘリアを含む複数の選手を迎え入れる必要がありそうだ(データは『SofaScore』『transfermarkt』より)。

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