今季も苦しい戦いを強いられてきたユヴェントスだが、ここにきて徐々に調子を上げてきている。そんなチームの復調の要因となているのが、イタリア代表MFフェデリコ・ベルナルデスキだ。
現在27歳のベルナルデスキは、2017年夏に下部組織時代から長年過ごしたフィオレンティーナを離れ、ユヴェントスへ移籍。若い頃から注目されていたことや、フィオレンティーナで10番を身につけていた選手の加入ということもあり、当時空き番号となっていたユヴェントスの10番を身につけ、バッジョの系譜を辿るのではないかと期待された。ベルナルデスキは最終的に10番を選ばず、33番(現在は20番)を選択したが、ユヴェントス加入に際していかに期待が大きかったが見て取れる。
しかし、その期待とは裏腹に、ベルナルデスキはユヴェントスへ移籍して以降、苦しいシーズンを送ることが多い。1年目こそリーグ戦22試合に出場して4ゴール5アシストの活躍を見せたが、2年目以降は思うようなパフォーマンスを披露できず、昨季は本職ではないサイドバックなどでのプレイも余儀なくされた。その結果、ここ最近は移籍の噂も絶えない状況となっている。
そんな中で迎えた5年目の今季、自身をユヴェントスへ連れてきたマッシミリアーノ・アッレグリ監督がチームの指揮官に復帰したことは、ベルナルデスキにとってこれ以上ないほどポジティブなことだろう。さらに、イタリア代表の活動で目を見張るようなプレイを見せていたことから、2021-22シーズンはベルナルデスキ復活のシーズンなるのではないかと、期待したファンも少なくないのではないか。
今季も序盤戦はなかなか結果を残せなかったベルナルデスキ。しかし、ずっと使い続けてきたアッレグリの荒療治のおかげもあってか、徐々に調子を上げをあげており、12月に入ってからついに覚醒。12月の公式戦全5試合に出場して1ゴール4アシスト(リーグ戦4試合で1ゴール3アシスト)の大活躍を見せ、輝きを取り戻しつつあるのだ。ユヴェントスの後半戦の巻き返しに向けて、ベルナルデスキはキーマンとなるかもしれない。
ただそんなベルナルデスキも、ユヴェントスとの契約は今季まで。いくつかの地元メディアは「ユヴェントスの12月ベストプレイヤーのひとり」としながらも「将来はまだまだ不透明」と伝えている。はたして、ベルナルデスキはこの調子を維持し、自らの“足”で契約延長を勝ち取れるか。