ウーデゴーのアーセナル完全移籍 久保建英も“他人事”ではない

今季はマジョルカへ再レンタルされることとなった久保 photo/Getty Images

勝負はこの2年間か

輝かしい将来を夢見て、レアル・マドリードへ加入した若き逸材たちは多くいるが、無事に花を咲かせることができた選手はそう多くはない。

20日、ノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴーが、レアルからアーセナルへ完全移籍することが発表された。現在22歳のウーデゴーは、2015年にレアル史上最年少となる16歳157日でリーガ・エスパニョーラデビューを飾った逸材だ。2017年1月から1年半のあいだ武者修行を行ったしたヘーレンフェーンでは、チームの主力として公式戦43試合に出場して3ゴール5アシストを記録。2018-19シーズンにプレイしたフィテッセでも同39試合で11ゴール12アシスト、2019-20シーズンのレアル・ソシエダでも同36試合で7ゴール9アシストと、レンタル先でもしっかり結果を残してきた。

しかし、レアルではなかなかチャンスを掴めず。そして今夏、昨季レンタルで加入していたアーセナルへ完全移籍。これほどの結果を残している“ノルウェーの神童”さえも、レアルの激しいポジション争いや生き残りバトルに敗れ、夢半ばに新天地を求めることとなったのだ。2019年夏にレアルへ加入してマジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェとレンタル移籍を繰り返し、新シーズンはマジョルカへ再レンタルされることとなった日本代表MF久保建英も、ウーデゴーの件は“他人事”ではないのではないか。
リーグレベルの違いや年齢差、それぞれのプレイスタイルも異なるため、もちろん数字で完全に比較することはできない。ただ、2019-20シーズンは公式戦36試合に出場して4ゴール5アシスト、昨季は同37試合で2ゴール4アシストと、久保の数字はやはりウーデゴーに比べると見劣りしていると言わざるを得ないだろう。クラブの財政状況による影響もあってか、「久保の売却」に関する報道もちらほら目にするようになってきているため、久保にとっても“明日は我が身”になりかねない。

ウーデゴーは22歳でアーセナルへ完全移籍した。近年で言えば、2019年にACミランへ移籍したDFテオ・エルナンデスや昨夏にインテルへ移籍したDFアクラフ・ハキミ(現PSG)も、22歳になる年にレアルを離れている。レアルと2024年までの契約を結んでいる久保だが、この2年間が勝負か。結果で周囲を黙らせ、是非ともレアルでの未来を勝ち取ってもらいたいところだが、はたして。そのためにもまずは今季、マジョルカで結果を残してもらいたいところだ。

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