親子2代でのEURO制覇も見えてきた デンマークの絶対的守護神が見据える偉業

デンマーク代表の絶対的守護神として奮闘するカスパー・シュマイケル photo/Getty Images

父も29年前に優勝を経験

現在開催されているEURO2020にて快進撃を披露するデンマーク代表。大会前、彼らの躍進を一体どれほどの人が予想していただろうか。グループステージ初戦で中盤の絶対的存在であるMFクリスティアン・エリクセンに悲しいアクシデントが発生したものの、同代表はそんな逆境をよそにベスト4まで駒を進めてきた。

そんな躍進のデンマーク代表を最後方から支えているのが、GKを務めるカスパー・シュマイケルだ。安定したセービング技術を武器に、チームを鼓舞する絶対的守護神。今大会で快進撃を披露するデンマーク代表は、この男を抜きに語れないだろう。勝負どころでの読みは抜群だ。

そのシュマイケルは、今大会で偉大なる父に肩を並べることができるだろうか。多くの人が知るように、彼の父親はかつてマンチェスター・ユナイテッドなどにも所属したピーター・シュマイケル氏。同氏は1992年大会でデンマーク代表の正守護神としてチームの初優勝に貢献している。今大会のデンマーク代表はそれ以来の優勝を狙っているということで、今回デンマークが優勝すればシュマイケル親子は2代にわたって祖国をEURO制覇へと導くこととなる。
「それが私のものとは全く異なる挑戦であることは理解しているけれど、彼は似た気持ちを抱いているだろうね。プレッシャーも感じているはずだ。でも、優勝を掴み取るためにはそれに上手く対応しなければならない。EUROでの優勝がどれほどビッグなことかは、彼も理解していると思う。ただ、GKとしてできることに集中してほしいね。カスパーにはそれができると思う」(英『The Athletic』より)

父ピーター氏も息子カスパーのEURO制覇に関してはこのように期待を寄せている。今大会における“親子”の話題といえば、イタリア代表FWフェデリコ・キエーザが大会史上初となる親子2代でのゴールを記録したが、シュマイケル親子が優勝を成し遂げればそれ以上のインパクトを残すこととなるだろう。はたして、今回のEUROではシュマイケル家の男がまたも大会の歴史にその名を刻むのか。デンマーク代表の快進撃には、これからも注目だ。

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