得点数減少も変わらない信頼感 バーディが見つけた新境地とは

まだまだ頼れる存在となっているバーディ photo/Getty Images

ダカの加入で競争力が高められそうだ

FWパトソン・ダカ、MFブバカリ・スマレと即戦力を獲得し、戦力強化に成功したレスター・シティ。来季も昨季のように上位に名を連ねることになるのか非常に楽しみである。

そんなレスターだが、CL権を目指すためにも重要となってくるのは得点源の存在だろう。EUROを戦うスペイン代表のように、良い選手がいても前線の選手が点を取れなければ、決めきれない試合が多くなってしまう。

そこで期待されるのはやはりジェイミー・バーディとケレチ・イヘアナチョの2人か。昨季はこの2人で27点を稼いでおり、リーグ戦総得点となる68点の半分近くを占めている。

しかし、来季はバーディに得点面ではあまり期待できないかも知れない。優勝した15-16シーズンでは24ゴールを決めたバーディ。その後も得点数を20ゴールの大台に乗せているが、昨季は届かず15ゴールとなった。もちろん、その年によって調子に左右されることはあるが、昨季は戦術の変更後から明らかにゴール数が落ちている。

レスターは昨季シーズン序盤を[4-2-3-1]でスタートしたが、怪我人の影響から[3-4-1-2]へシステムを変更している。この変更でバーディとイヘアナチョの2トップがフィットし、イヘアナチョがブレイクを果たしたが、その裏でバーディはゴールから遠ざかってしまった。

しかし、原因はバーディの衰えではなく、プレイエリアの変更にあると言える。本来は1トップで相手を押し込む際はゴール前でターゲットマンとして振舞っていたが、2トップとなってからバーディは左右のサイドに流れ、ウインガーのようにプレイすることが多くなった。その影響から昨季の終盤ではバーディがイヘアナチョへアシストする場面が散見されており、イヘアナチョの得点量産に繋がっている。

かつて「ミラクルレスター」時も2トップであったが、今よりもカウンターで敵陣に入ることが多く、バーディが持つスピードが生きたのだろう。その際には今よりもサイドに流れることは少なく、岡崎慎司と共に前線でフィニッシャーの役割を果たしていたが、レスターのプレイスタイルの変化とともにバーディの役割も変わっていったと言えるか。

FWというポジション上、得点数で評価されがちだが、昨季はチャンスメイカーという新しい道を開いたバーディ。34歳と大ベテランとなってきたが、来季もレスターの大黒柱はバーディから変わらないようだ(データは『WhoScored.com』より)。

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