ストイコビッチが見せた巧みな選手起用 W杯出場へカギ握るか

セルビア代表の指揮をとる“ピクシー”ストイコビッチ監督 photo/Getty Images

ポルトガル代表相手に2点差を追いつきドロー

3月3日にセルビア代表の新たな指揮官に指名されたドラガン・ストイコビッチ。現役時は旧ユーゴスラビアを代表する選手のひとりで、Jリーグでも名古屋グランパスで約8シーズンにわたりプレイ。華麗なボールさばきで日本のファンを魅了し“ピクシー”の愛称で親しまれてきた。

名古屋と中国の広州富力で監督を務めアジアでキャリアを積んできたストイコビッチが、次のキャリアに選んだのはセルビア(旧ユーゴスラビア)代表。選手時代には1990年のイタリア大会でベスト8、1998年のフランス大会でベスト16進出に貢献してきた母国の英雄が監督としてワールドカップを目指すこととなった。

ストイコビッチに期待されるのはセルビア代表をカタールワールドカップ出場に導き、さらなる躍進をはたすこと。2010年の南アフリカ大会、2018年ロシア大会に出場したもののグループリーグ敗退に終わっている現状の打破が新たな指揮官には求められているはず。

そんな中セルビア代表監督初陣となったアイルランド代表戦で3-2で逆転勝利をつかみ取ると、現地時間27日に行われた強豪ポルトガル代表との試合でも2点差を追いついて2-2のドロー。2試合を終えて暫定でグループ首位と、悪くない出だしを見せたといえる。

この2試合で見せたのが巧みな選手起用だ。アイルランド戦では途中交代のアレクサンドル・ミトロビッチが勝ち越しゴールを決めれば、ポルトガル戦でも同じく途中出場のネマニャ・ラドニッチが2アシストで勝ち点奪取に貢献した。いずれも同点または劣勢での選手交代で流れを自軍に引き寄せた。

ラツィオのセルゲイ・ミリンコビッチ・サビッチやアヤックスのドゥシャン・タディッチ、フランクフルトのルカ・ヨビッチなど、セルビア代表は攻撃的なポジションにタレントを擁している。彼らの個の能力を活かしつつアイルランド戦やポルトガル戦でみせたような選手起用がハマれば、魅力的なチームになることが期待できる。

現役時代にはデヤン・サビチェビッチ、プレドラグ・ミヤトビッチ、デヤン・スタンコビッチなどと共闘してきたストイコビッチ。監督としてセルビア代表のタレント力をどのように活かし、ユーゴスラビア時代から伝統の攻撃的サッカーを作っていくのかはW杯出場に向けてカギを握ってくるだろう。

現地時間30日にはアゼルバイジャン代表との第3節が控えている。はたしてストイコビッチは、今回のワールドカップ欧州予選の3連戦を無敗で終え幸先の良いスタートが切れるのか。またセルビア代表を本大会に導けるのかは注目したい。

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