老将の就任でイングランドの名門に変化が プレミアで止まらぬ伏兵の進撃

今季開幕から好調をキープするエヴァートン photo/Getty Images

アンチェロッティの下で開幕4連勝

名将の下で、彼らは何かが変わり始めている。イングランド・プレミアリーグで今季開幕から4連勝。単独首位に立つエヴァートンが止まらない。

今夏ナポリからMFアラン、レアル・マドリードからMFハメス・ロドリゲス、ワトフォードからMFアブドゥライェ・ドゥクレいった渋い実力者たちをスカッドに加えた同クラブ。そんないぶし銀たちを老将カルロ・アンチェロッティ監督が見事にまとめ上げ、彼らは最高の状態をキープしている。昨季途中の同監督就任以降、絶好調のFWドミニク・キャルバート・ルーウィンも6ゴールという成績はここまでリーグトップだ。

ここ数年が戦力の割に不本意なシーズンを送ることとなっていた名門だが、ようやく全ての歯車が噛み合い出したと言っていいか。そんな好調エヴァートンの変化について、チームの最終ラインを支えるイングランド代表DFマイケル・キーンが語っている。英『Daily Mirror』が伝えた。
「エヴァートンはビッグクラブの一つであり、今ではワールドクラスの監督に率いられている。でも、僕が来てからしばらくは監督が何人も交代していたね。僕らはまだ未熟なチームだったんだ。しかし、今ではすっかり経験豊富な集団へと成長を果たした。アンチェロッティの名前だけに頼るようなチームではなくなっているよ」

「監督は僕たちに最高の環境と、自分たちに何ができるかを考えさせるためにある程度の自由を与えてくれる。これまでの監督とは違い、僕たちに考える余地を与えてくれるんだ。だから、試合に負ければその責任を問われるべきは僕らだ。決して監督のせいではないよ。彼は本当に素晴らしく、気さくな人物だ。誰からでもすぐにリスペクトされる存在だよ。先日はCBの役割について話しているとき、彼がカンナバーロやネスタ、マルディーニ、チアゴ・シウバという選手を例に出していて、改めて偉大な人なんだと思ったね」

世界的な名将の名前に、自分たちのせいで傷をつけることはできない。そんなチーム全員の共通意識が、現在の好調を支えているようだ。ある程度の自由を与えるという指揮官の選択が、選手たちの成長を促している部分も大きいのだろう。実際、ノビノビとプレイできることによって、J・ロドリゲスは無双モードに入りつつある。このままいけば、彼が完全復活を果たす日もそう遠くはないだろう。

アンチェロッティ監督の下で変貌を遂げるイングランドの名門。果たして、今季のエヴァートンはどこまで上の順位でシーズンをフィニッシュすることとなるのだろうか。“ビッグ6”に格差が生まれ始めた今、伏兵がプレミアを荒らしにかかっている。

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