なぜ王者まで上り詰めたレスターは降格してしまったのか 「まったくの不注意と無能の結果」

降格が決まりバーディの表情も渋い photo/Getty Images

監督交代も遅すぎた

レスター・シティはプレミアリーグ最終節でウェストハムに2-1と勝利するものの、17位エヴァートンが勝利したため降格が決定。最終的な成績は9勝7分22敗の18位となった。

2014-15シーズンからプレミアリーグを戦い、15-16シーズンには「奇跡」といわれたリーグ初優勝を成し遂げたレスター。しかしそこからわずか7年で、クラブは手に入れた財産を使い果たし、チャンピオンシップを戦うことになってしまった。

英『Daily Mail』では「まったくの不注意と無能の結果」とし、なにも行動を起こさなかったとしてフットボール部門ディレクターのジョン・ラドキン氏、最高経営責任者のスーザン・ウィーラン氏、そしてオーナーのアイヤワット・スリヴァッダナプラバ氏の3名をコラムで批判している。特にブレンダン・ロジャーズ前監督体制の終わりが見えているのが明らかだったにもかかわらず、4月まで解任を待ったことに対しては「いったいなぜなのか」と懐疑的だ。
また、同紙ではチームの雰囲気のゆるさについても指摘している。9月の時点で、練習場の雰囲気を「まるでホリデーキャンプだ」と危惧している選手がいたという。また、負傷者リストに入っている選手が練習場の隣のコースでスタッフとゴルフに興じているのを見て、困惑したとも伝えている。こうした危機感のなさが、よもやの降格を招いてしまったのだろうか。

これからレスターは、おそらく移籍市場で草刈り場となる。ユーリ・ティーレマンスとの契約をまとめきれていなかったためフリーで失うことになり、降格したことでジェイムズ・マディソンやハーヴィー・バーンズといった主力を値引き価格で引き抜かれることになるだろう。頂点からの眺めを味わった7年前から、思えばあっという間の転落。プレミアリーグは無常である。

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