シティに存在しない“黄金のCBコンビ” プレミア逆転優勝&CL制覇には最終ラインの固定化が必要?

R・ディアスやラポルトなどの5人のCBが随時起用されている photo/Getty Images

負傷離脱などが状況を難しくしてしまっている

マンチェスター・シティの懸念材料はセンターバックを固定できない点にあるのか。リオ・ファーディナンド氏やショーン・ライト・フィリップス氏、オーウェン・ハーグリーブス氏が同様の見解を示している。
 
23日に行われたチャンピオンズリーグのライプツィヒ戦を1-1のドローで終えたシティ。DFジョン・ストーンズとDFアイメリック・ラポルトが負傷などで欠場したため、この試合はDFルベン・ディアス、DFネイサン・アケ、DFマヌエル・アカンジの3バックのような布陣で臨んだ。
 
今季のシティは主にこの5人でCBを回しており、時にはDFカイル・ウォーカーも3バックの一角として起用されている状況。4バックなのか3バックなのかも試合によって変わる。
 
英『Daily Mail』によると、マンチェスター・ユナイテッドの最終ラインを長きに渡って支えたファーディナンド氏は、こういった守備隊形の変更の多さの代償をいずれシティが払うことになるのではないかと心配している。
 
「長年に渡り成功を収めてきた偉大なチームには、最終ラインに継続性を持たせるという基礎や基盤があったが、今のシティにはそれがない。彼らの最終ラインは毎週、怪我や(ジョゼップ・グアルディオラ監督の)チョイスによって変わっている。できるだけ同じ顔ぶれでプレイすることが必要だというのは歴史が物語っている」
 
「(22日にリヴァプールに2-5で勝利した)レアル・マドリードを見ても、アントニオ・リュディガーとエデル・ミリトンの2人がCBでプレイすることは分かるだろうし、以前はセルヒオ・ラモスとラファエル・ヴァランがプレイしていた。歴史を辿ればそうなっているんだ」
 
また、シティOBであるライト・フィリップス氏も「そこはリオに同意せざるを得ない」とこのようなコメントを残している。
 
「ここ数年、シティがプレミアリーグを支配している時やチャンピオンズリーグで健闘した時は、ほとんど同じチームで戦っていた。お互いを知り尽くした強固な4バックを持っていたんだ。チーム内の団結力、絆、関係性を高めていかなければならないと私は感じているよ」
 
さらに、バイエルン・ミュンヘンやマンUで活躍したハーグリーブス氏も彼らの意見に賛同。このように補足している。
 
「(現在リーグ5位の)ニューカッスルもリーグ最高レベルのディフェンス力を発揮しているチームだが、誰が(最終ラインで)プレイするのかは分かっているはずだ。それに以前のマンチェスター・ユナイテッドにはリオと(ネマニャ・)ビディッチがいた。チェルシーにはジョン・テリーと(リカルド・)カルバーリョがいた」
 
「どのチームにも一貫した連携がある。シティには4、5人の優秀なセンターバックがいるが、どこかのタイミングで1つに絞らなければならない」
 
今季のシティが逆転でのプレミアリーグ優勝や悲願のチャンピオンズリーグ制覇を果たすためにも、そろそろベストな布陣やメンバーを定めていくことが必要なのかもしれない。グアルディオラ監督はこれまで試してきた中から最適解を導き出すことができるか。

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