冨安にも日本代表にもプラスとなるホワイトの適応力 ハイレベルになったアーセナルの右SB争い

冨安のライバルにもなったホワイト photo/Getty Images

ホワイトはすっかり右SBに定着

プレミアリーグ第3節のボーンマス戦で白星をあげ、開幕3連勝を飾ったアーセナル。FWガブリエウ・ジェズスやDFウィリアム・サリバ、DFオレクサンドル・ジンチェンコといった新戦力の活躍も大きいが、DFベン・ホワイトの右サイドバックでの奮闘も見逃せないトピックだろう。

昨季アーセナルの右SBは、DF冨安健洋がメインで務めていたものの、負傷離脱していた期間も長く、やや安定感に欠けるDFセドリック・ソアレスが彼の代役を務めることも多かった。しかし、今季はオリンピック・マルセイユで飛躍を遂げたサリバがローンバックしたことにより、元来センターバックとしてプレイするホワイトの右SB起用がプレシーズンから本格導入されている。

プレミアリーグ開幕戦から、ホワイトは3試合連続で右SBとして先発出場を果たしており、いずれの試合も好パフォーマンスを披露。直近のボーンマス戦では、自らの持ち上がりから一旦FWブカヨ・サカにボールを預ける形で、彼の外側をオーバーラップし、右サイドからチームの2点目に繋がるパスを供給した。

ゴールには結びついていないが、相手ペナルティエリアの右角手前などからクロスを送り込む姿も見せているホワイト。CBを本職とするだけの高い守備力やビルドアップ能力に加え、ファイナルサードでも存在感を発揮するようになってきている。

もはやホワイトは、右SBとして冨安と遜色ない安定感を見せていると言っても過言ではないだろう。彼の適応力のおかげで、ミケル・アルテタ監督も冨安を焦って試合に出す必要がなくなった。

リーグ戦と並行してヨーロッパリーグを戦うことや、カタールW杯がシーズン中に開催されることも踏まえると、このホワイトの活躍はチームや冨安、さらには日本代表にまで好影響をもたらすことになる。今季の冨安はコンディションが万全の状態になった後、正面からホワイトとのポジション争いに挑むことになるだろう。

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