総額たったの180万ユーロで加入した元アーセナルのヤングスターたち 来季はユナイテッドでさらなる飛躍を遂げることができるのか

期待のヘヴンとオビ Photo/Getty Images

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未来は明るいか

マンチェスター・ユナイテッドは香港と対戦し、先制を許すも17歳のチド・オビの2ゴールと18歳のエイデン・ヘヴンのゴールで3-1と逆転勝利を飾った。直前のASEANオールスターズ戦では0−1の敗戦を喫していただけに、若手の台頭によって最悪の流れを断ち切った形である。

オビはアーセナルから無所属になったあと、ユナイテッドへフリートランスファーで加入した逸材だ。今季のプレミアリーグでは160分間の出場にとどまったが、下部カテゴリでの成績は圧巻である。U-18プレミアリーグでは6試合5得点1アシスト、さらにプレミアリーグ2でも4試合2得点1アシストと結果を残し、FAユースカップでは4試合7得点と爆発。ユースレベルでは頭一つ抜けた存在であることを示した。

一方のヘヴンは冬の移籍市場でアーセナルからわずか180万ユーロで加入したばかりだが、すでにトップチームで定期的な出場機会を得ている。負傷により出場試合数が限られたものの、不安定な守備陣の中で際立ったプレイを披露。守備の基盤を支えるパフォーマンスは高く評価されており、すでに「素晴らしい補強」と断言しても差し支えない。
アーセナルにとっては、この2人の流出は大きな損失である。10代の選手を戦力として扱うのが当たり前になった現代フットボールにおいて、彼らを手放した代償は小さくない。バルセロナのラミン・ヤマルのように、年齢に関係なくピッチで結果を出す者が増えた時代にあって、ユナイテッドはこの2人を獲得した意義を最大限に活かすべきである。

再建を進めるユナイテッドにとって、来季は勝負の1年となる。チームの新たな中核を担う存在として、ヘヴンとオビがスタメンに名を連ねる機会も増えてくるだろう。かつて10代でブレイクしたウェイン・ルーニーやマーカス・ラッシュフォードのように、彼らもまたユナイテッドの未来を担うことになるかもしれない。

新シーズン、2人の才能がどこまで開花するのか。期待は高まる一方である。

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