アーセナルは2022年にクワラツヘリア獲得に迫っていた 代わりに獲得したのは“失敗作”

アーセナルと対戦し苦しめたクワラツヘリア Photo/Getty Images

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結局マルキーニョスを獲得

UEFAチャンピオンズリーグ準決勝でアーセナルはパリ・サンジェルマンに敗れ、今季無冠が決定した。久々の4強まで到達したのは進歩だが、試合ではPSGのほうが一枚上手という印象だった。

アーセナルを苦しめた選手のひとりが、冬にナポリから移籍してきたFWクヴィチャ・クワラツヘリアだ。1stレグでのウスマン・デンベレの得点は左サイドでクワラツヘリアが2人の選手を引きつけたことで生まれており、他にも鋭い突破でアーセナルを脅かしていた。

英『Daily Mail』によると、アーセナルはそんなクワラツヘリアの獲得に2022年の時点で迫ったことがあるという。元アーセナルスカウトのトマシュ・パシェチニー氏のコメントが紹介されている。
当時ロシアのルビン・カザンでプレイしていたクワラツヘリア。東欧方面のスカウトを担当していたパシェチニー氏はクワラツヘリアと、同じくルビン・カザンのズリコ・ダビタシビリの潜在能力に注目していたという。

「ジョージアのユースチームが予選トーナメントでポーランドを訪れたとき、私の仕事は他のチームに注目することでした。しかし、クヴィチャとダビタシビリの2人を見て、どちらが優れているかについて他のスカウトたちと長い議論を重ねました。その後ロシアで2人を観戦し、成長を追いかけました」

しかしパシェチニー氏はディナモ・モスクワ戦でクワラツヘリアが苦戦し、よくないドリブルに対し観客がブーイングしているのを目にし、感銘を受けることはなかったという。

「彼はそれに耐えられなかった。最初から最後まで、動きがどれも悪かったんです。彼は迷い、ボールを弾かれ、自信を失っているのが見てとれました」

「彼が優秀な選手になることは誰もがわかっていましたが、どれほどの優秀さなのかは疑問でした。絶対的なトップになるのか、それとも少し下回るのか。あの段階では、現状をどう捉え、結論を導き、どこに問題点があるのかを書かなければならなかったんです」

結局アーセナルはクワラツヘリアとの契約を試みることをやめ、サンパウロからFWマルキーニョスを獲得している。しかしマルキーニョスは現在でもトップチームの戦力とはなりきれておらず、ローン移籍を繰り返し今季はクルゼイロでプレイしている。同メディアはマルキーニョスを“失敗作”であると評している。

クワラツヘリアの潜在能力を見抜くことができていたら、あるいはアーセナルが決勝進出を決めていた未来もあったかもしれない。



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