ハーランドら擁するノルウェーはどう戦うべき? 98W杯出場を果たした時代のスタイルが正しいとの意見も

今のノルウェーはタレント揃いだが…… photo/Getty Images

現在のEURO2024予選ではグループAで3位に

13日に行われたEURO2024予選ではFWアーリング・ハーランドの2ゴールもあり、キプロス代表を4-0で退けたノルウェー代表。ハーランドやMFマルティン・ウーデゴーらを中心に興味深いタレントが揃うノルウェーは、現在EURO2024予選・グループAで3位につけている。

首位スコットランド代表とは5ポイント差、1試合消化が少ない2位スペイン代表とは2ポイント差となっており、15日にはそのスペインとの直接対決を予定している。ハーランド&ウーデゴーをEUROで見たいと考えているサッカーファンは多いはずだが、この世代でEURO&ワールドカップへの出場を果たせるだろうか。

ノルウェーがワールドカップ本大会に進んだのは過去2回あり、1994年のアメリカ大会と1998年のフランス大会に連続出場を果たしている。フランス大会ではベスト16にも入っており、当時のノルウェーも特別だったと言える。
さらにEUROでは2000年大会に出場しており、当時はノルウェー人監督のエギル・オルセン、ニルス・ヨハン・セムブとバトンを繋いで成功を収めてきた。今のところ、この2人の時代がノルウェー史上最高だ。

仏『Foot Mercato』は、当時の戦い方がベストだと主張。タレント力を活かして攻撃的に戦おうとするのではなく、守備を固めたところからの粘り強い戦いを現代表チームにも求めている。それが出来なければ、失敗するとの考えだ。

「ノルウェーサッカーが最も成功した時期は、エギル・オルセン(1990~1998年)とニルス・ヨハン・セムブ(1998~2003年)がベンチにいた時代だった。彼らはかなり似たようなスタイルで試合を展開していて、ロングパスを多用し、自陣でのリスクを最小限に抑えたダイレクトなサッカーだった。これがノルウェー成功の秘訣だったのだ」

「その後を受けた指導者の中には、オーゲ・ハレイデ(2004~2008年)やその後のペル・マティアス・ホグモ(2013~2017年)など、ノルウェー代表を別の方向に導こうとした人物もいた。ホグモはかつてノルウェーに『マンチェスター・シティのように攻撃し、アトレティコ・マドリードのように守る。これまで誰も見たことのないほど革新的なサッカーをするつもりだ』とも語っていたが、結局、彼は失敗した」

現在は2020年よりストーレ・ソルバッケンがチームを指揮しているが、昨年のワールドカップ・カタール大会出場権は逃している。過去の戦い方が常に正しいとは限らないが、ハーランドやウーデゴーを抱えながらもノルウェーは欧州の中堅国だ。理想を追い求めるより、現実的な戦いが必要なのかもしれない。

15日には強敵スペインとの対戦だが、ソルバッケン率いるノルウェーはどんなアプローチで臨むのか。負けが許されない一戦だ。

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