就任半年で韓国代表監督・クリンスマン大ピンチ 親善試合で勝てずピリピリムード「早くもプレッシャーにさらされている」

韓国代表を指揮するクリンスマン photo/Getty Images

アジアカップへ不安が膨らむ

来年1月に予定されているアジアカップ2023へ向けアジア各国は準備を進めている最中だが、やや波に乗り切れていないのが韓国代表だ。

昨年のワールドカップ・カタール大会でベスト16に入った韓国もアジアカップ優勝候補の一角であり、トッテナムFWソン・フンミン、バイエルンDFキム・ミンジェと攻守に柱となる選手を擁しているのも特長的だ。

その韓国はカタール大会後より元ドイツ代表FWで、ドイツやアメリカ代表を指揮してきたユルゲン・クリンスマンを代表監督に招聘している。名将とまでは言えないかもしれないが、代表チームの監督業を知る人物だ。現役時代の経歴が派手だったこともあり、期待していた韓国のファンも多いだろう。
しかし、韓国はカタール大会以降白星がない。3月はコロンビアと2-2、ウルグアイには1-2で敗れ、6月はペルーに0-1、エルサルバドルとは1-1で引き分けた。

そして今月8日に行われたウェールズとの親善試合もスコアレスドローに終わっており、早くもクリンスマン体制に疑問の声が出てきているのだ。

英『BBC』も「ユルゲン・クリンスマンは就任してわずか半年だが、早くもプレッシャーにさらされている」とクリンスマンのスロースタートぶりを取り上げる。

韓国のイ・ソンモ記者は、クリンスマンと韓国サッカー界の距離が遠いと指摘する。クリンスマンは韓国国内に滞在している期間がかなり短いようで、国内のKリーグ視察など十分に選手をチェックできていないとの意見だ。

「彼がほとんどの時間を韓国ではなく米国で過ごしているという事実に、ファンは非常に失望している。国内でも試合は毎週行われており、そこには才能のある若い選手がたくさんいる。ファンは監督が直接視察し、ファンやKリーグのクラブ、選手たちとコミュニケーションをとることを期待している」

異国の代表監督になる場合は、指揮官としての手腕だけでなく、その国の文化やメンタリティに寄り添うこともしばしば求められる。結果が出ていれば問題ないのだろうが、今の成績でファンを納得させるのは難しいか。

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