絶不調のチームを救った“テデスコ・マジック” ライプツィヒを変貌させた青年監督

今季途中からライプツィヒを指揮しているテデスコ監督 photo/Getty Images

ナーゲルスマンにも負けぬ手腕

2021-22シーズン前半戦、ジェシー・マーシュ監督の下で苦しい時間を過ごしていたRBライプツィヒ。一時は二桁順位も経験するなど、昨季2位の好成績を収めたはずのチームは低迷に喘いでいた。開幕前に指揮官や複数の主力を引き抜かれたことを考慮しても、ここまでの不調は誰も予想していなかったことだろう。

しかし、昨年12月にドメニコ・テデスコ監督が就任すると、瞬く間にライプツィヒにはエンジンが掛かった。同監督は就任からわずかな時間でチームの立て直しに成功。就任時に11位だった順位も、現在は来季チャンピオンズリーグ出場圏内となる4位にまで戻してきている。まだトップ4争いは団子状態なだけに油断できないが、新指揮官の就任によってチーム状態は間違いなく上がったと言えよう。

そして、そんなテデスコ監督週以降のライプツィヒの成績も凄まじい。同監督は新たな仕事を引き受けてから現在までリーグ戦12試合を指揮して8勝2分2敗の成績を残している。1試合での平均獲得勝ち点は「2.17」。これは前任のジェシー・マーシュはおろか、昨季チームを指揮したユリアン・ナーゲルスマン(1.91ポイント)をも大きく上回る数字なのだ。
「彼が来てから全てが変わった」(アンドレ・シウバ)

「ドメニコは友好的かつ真面目だ。選手と多くの会話を交えた上で、非常に繊細な戦術を準備するんだ。本当に丁寧で繊細な仕事ぶりなんだ」(エミール・フォルスベリ)

そんなテデスコ監督の就任によって、選手たちもチームが大きく変わったことを実感している様子。“テデスコ・マジック”とでも言うべきか。不調に陥ったチームを立て直すだけにとどまらず、彼はライプツィヒを進化させる存在なのかもしれない。

まだ少し評価を下すには早かもしれないが、現時点で素晴らしい仕事ぶりを見せているライプツィヒの青年監督。今後もテデスコのチームが破竹の勢いで勝ち点を積み上げてくることには期待したいところだ。

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