クリスタル・パレスの監督がようやく決まる? 危険すぎるパレスのチーム事情

クリスタル・パレス行きが近いと言われているヴィエラ photo/Getty Images

難しい仕事となりそうだ

昨季まで指揮官を務めていたロイ・ホジソンが退任し、監督の椅子が空いているクリスタル・パレス。

英『Sky Sports』によればアーセナルのレジェンドであるパトリック・ヴィエラとの合意が近いと報じている。指導歴は同じくプレミアのマンチェスター・シティでのユース年代とMLSのニューヨーク・シティ、フランスのニースで経験を積んでいる。しかし、ニースでは公式戦5連敗の後に解任されている。

ニースでは繋ぎを重視したポゼッションサッカーを展開しており、パレスでも同様な戦術をチームに落とし込むことが予想される。

しかし、ヴィエラの指導力とは関係なく今のパレスは少し危険な状態に陥っている。

一つは契約満了となっている選手の多さだ。データサイト『Transfermarkt』によれば現在、契約満了となっている選手は17名となっており、その中にはDFガリー・ケイヒルやDFパトリック・ファン・アーンホルトといった昨季の主力の選手も含まれている。また、背番号10を付けるMFアンドロス・タウンゼントも契約満了組の一人だが、各紙報道によれば新監督次第とコメントを残しており、チームの状態を見て今後の契約を決めるようだ。前述した17名の中でもタウンゼントのように監督人事で契約するか決める選手もいるのかも知れない。

他にも昨季の得点王であるFWウィルフレッド・ザハがシーズン終了後に移籍希望を明言していた。その後、これといった話は聞かないが、彼を来季の戦力として考えるのは難しい。また、これまでチームを支えていたMFエベレチ・エゼが怪我の影響から年内絶望と言われており、前述したザハやタウンゼントに加え、エゼも来季の戦力として数えられない可能性がある。

このように今後のパレスは以前までと全く別のチームになることが予想される。ここから大型補強を行うのか、はたまた下部組織から選手を引き上げ、チームの若さを取り戻すのか分からないが、このクラブをまとめ上げるのは至難の業だと言える。

そこにプレミアでの実績皆無なヴィエラが監督の座に就き、どう変わるのか。非常に難しいチームを任されることになるが、裏を返せばパレスを強いチームへと変貌させれば今後の監督キャリアにとってもプラスとなるだろう。

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