ルカクは「完璧な選手」になった インテリスタの心を鷲掴みする理想的なFW

インテルで最も欠かせない存在となっているルカク photo/Getty Images

まるでクラブの英雄ヴィエリ氏のよう

かつてマンチェスター・ユナイテッドを追われたベルギー代表FWロメル・ルカクだが、イタリアでの進化が止まらない。

2013-14シーズンから4シーズンにわたってプレイしたエヴァートンでの活躍が認められ、2017年夏にマンUへ移籍した現在27歳のルカク。加入初年度は公式戦27ゴール(51試合に出場)、2年目は同15ゴール(45試合に出場)と、マンチェスターでも一定の結果を残していた。しかし、ビッグクラブとの大一番やここぞという場面でゴールを決められなかったり、太り過ぎによるキレの無さが指摘されたり、2018-19シーズンに低迷したチームの要因として槍玉に挙げられ、わずか2年で退団。2019年夏に戦いの舞台を弟ジョルダンもプレイしていたイタリアへ移し、アントニオ・コンテ率いるインテルへ加入した。

そして、この移籍がルカクにとって大きな転機に。インテルでは、相棒ラウタロ・マルティネスとともにダブル・エースとしてチームを牽引し、ゴールを量産。昨季はキャリアハイとなる1シーズン公式戦34ゴールを記録し、今季もここまで23ゴールと昨季を上回るペースでゴールを重ねている。セリエAでは、首位に立つチームの原動力となっているのだ。今季のリーグ戦でゴール決定率を見ても、「32%」のルカクはセリエAの得点ラインキングの上位に名を連ねる選手たちの中でトップ。加入後に行われた5度のミラノダービー全てでゴールを決めるなど、勝負強さも見えてきた。まだインテルへ加入して1年半だが、名門の復活を願うインテリスタの心を早くも鷲掴みしている。

また、ルカクは191センチの長身と強靭なフィジカルで攻撃の起点となったり、“重戦車”のようなドリブルによって個の力で局面を打開したりと、ゴール以外の面でも存在感を発揮している。同じ左利きということもあり、クラブのレジェンドであるクリスティアン・ヴィエリ氏を彷彿とさせる。これもルカクがインテリスタから愛される理由だろう。さらに、前線から積極的にプレッシャーをかけるなど、守備への貢献度も高い。FWもファーストDFとして重要な役割となっている近代サッカーにおいて、これ以上ないほど理想的なFWとなっているのだ。ルカクがピッチにいないインテルの試合では、少々物足りなさを感じるほどだ。

ベルギー代表でルカクを長年見てきたロベルト・マルティネス監督も、伊『Gazzetta dello Sport』のインタビューで「彼は完璧な時期にミラノへ行ったと思う。コンテのおかげで、彼は完璧な選手になったんじゃないかな。現在、彼の年齢で彼ほど強力なストライカーはいない」と絶賛している。

はたして、“完璧なストライカー”となったルカクは、インテルに栄光をもたらすことができるのか。今後も同選手のプレイに目が離せない。

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