若手に頼りすぎるのは危険? アーセナルが次に取り組むべきこと

スミス・ロウ(左)やサカ(中央左)といった若手の躍動で調子を取り戻したアーセナルだが…… photo/Getty Images

「もし怪我でもすれば……」

今季前半戦、一時は残留争いに加わる可能性も指摘されるほど苦しい戦いを強いられていたアーセナル。しかし、年末年始の連戦で彼らは見事に不調からの脱却を果たしてみせた。第15節終了時点では15位に沈んでいたものの、現在彼らはその順位を8位にまで押し戻すことに成功している。躓きこそしたが、ようやくガナーズにエンジンが掛かってきた。

その原動力となっているのが若手の躍動だ。MFエミール・スミス・ロウ(20)やMFブカヨ・サカ(19)といったヤングスターたちの活躍は、アーセナル浮上の理由を語るうえで欠かせない。彼らの創造性や積極性が、それまで閉塞感に満ちていた攻撃陣に変化をもたらしたのだ。今後もガナーズは、彼らを中心に群雄割拠のプレミアを戦っていくのだろう。

とはいえ、このまま若手に頼りきりとなるのも問題だ。そう主張するのはクラブOBのイアン・ライト氏。長いシーズンでは、どこで何が起こるかわからない。勢いに乗る若手に何かあった際のリスク管理は十分にしておくべきと、同氏は『Optus Sport』へ次のように語る。
「ここ数試合における若手の躍動には、目を見張るものがあるね。サカやスミス・ロウ、さらには(ガブリエウ・)マルティネッリといった選手たちには期待せざるを得ないよ。チーム全体の創造性を一手に担っているだけに心配もあったが、今の彼らはそのタスクを完璧にこなしている。だが、重要なのは一貫性だ。彼らにトラブルが起きた際、アーセナルがどうなるかは心配だよ。トーマス・パルティと共に、今のチームを引っ張っているのは彼らだ。もし怪我でもすれば、ガナーズは再び失速することになってしまうかもしれない」

若手の急成長を手放しで喜んでいる暇は、今のアーセナルにないとライト氏。チームの核となれる選手が台頭した一方で、ミケル・アルテタ監督はまた新たなミッションに取り掛からなければいけなくなりそうだ。アーセナルに必要となったリスク管理。まだまだやるべきことは山積みだ。

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