好調リールを支える若きファイター 最終ラインで輝く弱冠20歳の守備者

今季リーグ・アンで快進撃を披露するリールの原動力となっているボットマン photo/Getty Images

オランダからやってきたニューカマー

2020-21シーズンのリーグ・アンでここまで首位に立っているのは、ここまで16試合で勝ち点33を積み上げているリールだ。近年はしばらくパリ・サンジェルマンの支配が続いていた同リーグだが、今季は絶対王者が足踏みしている間隙を突いて彼らがこのレースをリードすることとなっている。

そんなリールが最大の強みとしているのが、堅牢な守備陣だ。今季ここまでリーグ戦16試合を終えて、彼らが喫した失点はわずか「10」。これはPSGと並んでリーグ最少タイの数字だ。リーグ3位の28得点を記録している攻撃力も魅力的だが、やはり肝となっているのはこの強固なディフェンスだろう。今季彼らが複数失点を喫したリーグ戦は第10節のスタッド・ブレスト戦(2-3●)のみ。劣勢と言える状況に置かれても、1-1のスコアで最低限の勝ち点1を奪取する試合は少なくない。たとえ3ポイントを獲得できなくとも堅実に勝ち点を積み上げてきた結果が、現在の順位だと言えるだろう。

しかし、一体なぜリールの守備陣はここまで素晴らしいパフォーマンスを披露できているのだろうか。一人キーマンとして挙げたいのは、センターバックとして奮闘する20歳のオランダ代表DFスフェン・ボットマンだ。

今夏アヤックスから加入した同選手は初の欧州5大リーグ挑戦にもかかわらず、ここまで至極安定したパフォーマンスを披露している。身長193cmのサイズを活かしたフィジカルバトルと対人戦の強さはピカイチで、今季リーグ戦で記録したデュエル勝利数はすでに「102」。これは同リーグでプレイするDF中3位の数字で、空中戦のみに限定すれば「63」でトップに立つ。加えて、勝率は75.0%を記録しており、デュエル勝利数トップ10に名を連ねるDFの中では唯一の70%超えというのだから驚きだ。(スタッツは『SofaScore』より)

そんな圧倒的とも言えるボットマンの守備強度の高さを支えるのが、巧みな身体の使い方。決してボールを奪い切ることができなくても、身体を寄せることで相手の自由を奪う。実際、現地時間20日に行われたPSG戦でもそれは散見することができた。この試合で何度かPSGに決定機を作り出されたリールだが、ゴール前の局面ではほぼボットマンが最後に身体を寄せている。このPSG戦はGKマイク・メニャンの活躍が光るゲームとなったが、こうした若きCBも奮闘も王者相手にクリーンシートを達成できた大きな要因と言えるだろう。

開幕前は今夏アーセナルに移籍したDFガブリエウ・マガリャンイスの抜けた穴を心配していたリール。しかし、今のボットマンはその穴を補って余りある活躍を披露している。はたして、そんなボットマンを軸に鉄壁の守備を披露する今季のリールは、このままリーグ・アンで首位を快走し続けることができるか。フランスの古豪を10シーズンぶりのリーグ制覇へと導くキーマンとなるのは、この若き守備者かもしれない。

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