DFとは思えぬ破壊力 ドイツで“マルセロ級”の超攻撃型SBが完成する

バシャクシェヒル戦で2得点の大活躍を披露したアンヘリーニョ photo/Getty Images

CL初戦で圧巻の2得点

本来であればDFに分類されるはずの選手なのに、とんでもない得点力を備えた左サイドバック。そう聞けば、長年サッカーファンが頭に思い浮かべてきたのはレアル・マドリードのブラジル代表DFマルセロだった。

しかし、そのマルセロがレアルで影響力を失いつつある昨今、その言葉に当てはまる選手というのはなかなかいなかったと言っていい。突破力があってクロスが上手い選手というのは存在するが、自ら中央に入って得点を奪ってしまう人材は見当たらない。もっとも、それは左サイドバックに求められている役割ではない。当然といえば当然のことだろう。しかし、ファンは心のどこかでマルセロの後を告げるような選手の出現に期待していたはずだ。

そんな中、ドイツにその候補となれる存在が出現している。その選手とは、RBライプツィヒに所属するDFアンヘリーニョだ。マンチェスター・シティからレンタルされている選手だけに知っている人も少なくないだろうが、現在の同選手はライプツィヒで一風変わった成長を遂げているのだ。
その成長が一目で見て取れたのが、現地時間20日に行われたチャンピオンズリーグGS第1節のイスタンブール・バシャクシェヒル戦だ。この試合にフル出場した同選手は、なんと左ウイングバックを任されながら2得点をマークし、チームの勝利に貢献。特に1点目は動き出しからフィニッシュまでの動きが完璧だった。前線でボールを受けた選手がまさかアンヘリーニョだったとは。そんな感想を抱くほど自然にゴール前へと侵入し、鮮やかなターンを披露してから左足を一閃。見惚れてしまうような美しいゴールだった。

今季はブンデスリーガでもすでに2得点を挙げており、DFとして規格外の得点力を開花させつつあるアンヘリーニョ。そんな彼には、現地ファンもかなり興奮している様子だ。試合後、SNS上には「ついにNEXTマルセロが出現してしまったか」、「動きが完璧すぎてストライカーかと思ったよ」、「ヴェルナーの穴は完璧に埋まったみたいだ」などの投稿が散見された。

「後半は良くなかったから、その点については反省して改善しなければならない。だけど、基本的には今後もこの調子を継続していきたいね。うまくいけば、僕は今季さらにゴールを量産できるかもしれない」

独『sport1』によると、アンヘリーニョはこのように語っており、彼自身も得点を奪うことにかなり意識を向けている様子だ。ドイツで完成間近の“NEXTマルセロ”。はたして、この23歳は今季どこまでその得点数を伸ばしてくるのだろうか。感覚さえモノにできれば、アンヘリーニョはいずれ本家超えをも成し遂げることができるかもしれない。

記事一覧(新着順)

電子マガジン「ザ・ワールド」No.292 最強ボランチは誰だ

雑誌の詳細を見る

注目キーワード

CATEGORY:海外サッカー

注目タグ一覧

人気記事ランキング

LIFESTYLE

INFORMATION

記事アーカイブ