補強ができないなら俺達を使え! チェルシーがチームに戻すべき”5人”

エヴァートンで欠かせない戦力となっているズマ photo/Getty Images

ピンチをチャンスとして捉えることも

FIFAは先月、18歳未満の外国人選手に関する規約違反のため、チェルシーに対して2019年夏と2020年冬の補強禁止と罰金を科す処分を決定した。これ対して、チェルシーは処分の軽減を求め控訴をしているがどうなるかは不透明だ。仮に処分が確定すれば、サッリ監督の解任が噂されるなど、調子の上がらないチームにとっては非常事態となる。しかし、これはピンチであると同時に他クラブでプレイしているローン移籍中の選手を見出すチャンスとも捉えることができる。

英『Daily Express』にて、チェルシーでローンテクニカルコーチを務めるエディ・ニュートン氏は、今季ローン移籍をしている選手の中でも特に良いシーズンを過ごしている5人を挙げた。

・フィカヨ・トモリ(DF/ダービー・カウンティ)
鋭いタックルと正確なフィードが特長のCB。両親の祖国であるナイジェリア、出生地のカナダ、育ったイングランドという3か国の代表を選ぶことのできる21歳である。最初はU-20カナダ代表の試合に出場したが、その後のU-19欧州選手権にはイングランド代表として出場。将来A代表に召集された場合、どの国を選択するのかも注目だ。

・ケネス・オメルオ(DF/レガネス)
25歳と年齢的にそこまで若いわけではないが、攻守ともに積極的なプレイを披露するナイジェリア代表のCB。ユース時代をベルギーのスタンダール・リエージュで過ごし、2012年にチェルシーに加入。以降はローン移籍を繰り返しているが、今季はレガネスでリーグ戦17試合に先発出場しており出番を確保している。

・メイソン・マウント(MF/ダービー・カウンティ)
紹介された5人の中で唯一の攻撃的なプレイヤー。2017年に開催されたU-19欧州選手権において、イングランドを優勝に導き自身もMVPを獲得した。昨年A代表にも召集された20歳のMFは、今季のチャンピオンシップで4ゴール2アシスト。第9節のブレントフォード戦では鮮やかな直接FKを決めるなどプレースキッカーとして優秀だ。しかし、チェルシーにはアザールやウィリアン、ダビド・ルイスといった右足のキッカーが多いため、他の武器も磨く必要があるかもしれない。

・オラ・アイナ(DF/トリノ)
各年代でイングランド代表に選出されていたが、2017年にナイジェリア代表でプレイすることを決断した22歳。巧みなボール奪取と推進力のあるドリブルを得意とし、左右のサイドを問わずプレイできるSBだ。トリノではWBでの出場が多く、3バックの右に入ることもある。チェルシーに戻ってスタメンに定着できなかったとしても、ベンチに1人は入れておきたい選手として重宝するだろう。

・クルト・ズマ(DF/エヴァートン)
今季プレミアでは21試合に先発出場しエヴァートンの欠かせない戦力となっている。サンテティエンヌ時代から各年代のフランス代表に名を連ね、2015年にはA代表デビューを飾った24歳。身長190cm、体重96kgとスケールの大きなCBで、そのサイズを活かした空中戦が彼最大の強みだ。セットプレイが悩みの1つとなっているチェルシーにとって、最も呼び戻すべきは彼かもしれない。

いずれにせよ、控訴の結果が出なければチームの方針を決めることは難しいだろう。しかし、今回紹介されたような活きのいい若手がいることも忘れてはいけない。はたして、この中に将来スタンフォード・ブリッジで喝采を浴びる選手はいるのだろうか。

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