今夏アメリカで大きくレギュレーションを変えて行われるFIFAクラブワールドカップ。従来の各大陸王者のみによるトーナメント方式から、グループステージ→決勝トーナメントというW杯のような方式に姿を変え、参加チームも32チームと大きく拡大している。
話題になっているのはその賞金額の大きさだ。賞金総額は10億ドル。およそ1450億円にものぼる。アジアからの参加チームには参加賞金として955万ドルが与えられることがすでに決定しており、成績によってさらにボーナスが加算されていく。
この莫大な賞金は、日本から出場する浦和レッズにとっても大きなチャンスとなる。グループステージの勝利で1試合につき200万ドル、ベスト16進出でさらに750万ドルを獲得できる。
グループステージは4チームによって争われるため、2回勝利すれば突破できる計算になる。仮に2勝を挙げてグループを勝ち上がったと仮定した場合、参加賞金955万+GS勝利ボーナス200万×2、さらにベスト16進出ボーナス750万が追加され、合計で2105万ドル(約30億5000万円)となる。つまり浦和は2勝すれば、J1優勝賞金(優勝で3億円)の10年分以上にも相当する額を手にすることになる。さらに、勝ち進めばベスト8で1312万5000ドル(約19億円)、準決勝で2100万ドル(約30億4000万円)を追加で手にできる。これは配当金などを含めたJリーグの賞金額よりもはるかに大きな額で、まさに荒稼ぎのチャンス到来というわけだ。
アルゼンチンのリーベル・プレート、イタリアのインテル、メキシコのモンテレイと西海岸で対戦することになっているが、グループ内最強と目されるインテルは今季を率いたシモーネ・インザーギ監督が退任し、クリスティアン・キヴがチームを率いることが濃厚。しかし戦術を落とし込む時間はない。
チームは5月31日のチャンピオンズリーグ決勝を戦っており、シーズンを走り終えたばかりで大きな疲労が蓄積しているはずだ。加えてMFニコロ・バレッラ、DFアレッサンドロ・バストーニ、起用はされていないもののFWラウタロ・マルティネス、FWマルクス・テュラムら主力は代表チームに合流しており休みなし。フルメンバーを組んでくる可能性は低いと思われる。若手中心のメンバー構成ならば、シーズン半ばでコンディションが上がっている浦和には十二分に勝機がある。
モンテレイもリーガMX後期を7位で終えており、決して好調ではない。大金を手にする絶好のチャンスだが、果たして浦和は2勝を挙げることができるか。