ジルーが《2ゴール2アシスト》の活躍でミランを9季ぶりのCL決勝T進出に導く 正解となったトリノ戦の決断

躍動したテオ・エルナンデスとジルー photo/Getty Images

重要な一戦で最高のパフォーマンスを見せた

3日、チャンピオンズリーグのレッドブル・ザルツブルク戦に臨み、4-0の勝利をあげたミラン。FWオリヴィエ・ジルーが大一番で2ゴール2アシストの活躍を見せた。
 
ミランとしては、引き分け以上で9年ぶりのCL決勝トーナメント進出が決まるというこの一戦。9月7日に行われた前回のアウェイ・ザルツブルク戦は、相手に先制ゴールを許しながらも、FWアレクシス・サレマーカーズのゴールで追いつき、1-1のドローという結果に終わっていた。
 
この大一番に出来るだけ良い状態で臨むため、先月31日のトリノ戦でスタメンを外れていたジルーは、当然この試合で先発出場。いつものように1トップを務めた。
 
まず試合が動いたのは14分。MFサンドロ・トナーリが左のコーナーキックから素晴らしいボールを中央へ送ると、相手のマークを外してフリーになったジルーがヘディングで合わせてネットを揺らす。ミランが試合の流れを掴む先制ゴールをゲットした。
 
その後、ジルーは1本チャンスを逃してしまったものの、その数分後に再度ネットを揺らす。26分、DFテオ・エルナンデスがドリブルで左サイドを駆け上がり、そのままシュートまで持ち込むと、キーパーのこぼれ球をジルーが押し込む。しかし、これはオフサイドの判定でノーゴールとなった。
 
その後もミランは何度かザルツブルクゴールに迫ったものの追加点を奪うことはできず。ミランが1点をリードするという形で試合は折り返した。
 
後半が始まると、今度こそジルーが追加点を生み出す。46分、FWアンテ・レビッチの右からのクロスをジルーが頭で落とし、これをMFラデ・クルニッチがヘディングで押し込む。勝利を大きく引き寄せる2ゴール目をジルーがアシストした。
 
さらに57分、ジルーはダメ押しの3ゴール目を奪う。FWラファエル・レオンが左から右へピッチを横断するカットインを見せると、少し縦に切り込んでから中央へクロス。相手ディフェンスがクリアを試みたがこれは上手くヒットせず、ボールはジルーの目の前にこぼれ、地面に叩きつける豪快なシュートが決まった。
 
仕上げは後半アディショナルタイム。相手のパスミスを前線で拾ったジルーが少しタメを作ると、右サイドを駆け上がったFWジュニオール・メシアスへスルーパス。メシアスはそのまま独力でゴール前まで運び、得意の左足で決めきった。
 
その後、間もなく試合は終了。4-0の完勝でミランが文句なしの決勝トーナメント進出を決め、9シーズンぶりの快挙を成し遂げた。
 
今回のザルツブルク戦のためにジルーやMFイスマエル・ベナセルをベンチスタートとしたトリノ戦は2-1で敗れており、セリエAでは首位ナポリとの勝ち点差が6に広がっていた。ステファノ・ピオリ監督はリーグ戦を犠牲にしてでも、この一戦にできるだけベストな状態のジルーをぶつけるという選択をした訳だが、その采配がズバリ的中。最高の結果で応えてみせたジルーも見事と言う他ないだろう。

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