西紙は当初久保建英の実力を疑問視していた? 「エキゾチックな賭けに成功した」と今では“手のひら返し”で大絶賛

今ではチームをけん引する側に回っている久保建英 photo/Getty images

実力を証明した

リーグ戦ではアトレティコ・マドリードと勝ち点13で並び7位、ELではマンチェスター・ユナイテッドを破ってグループE唯一の2連勝と今季序盤戦で好調を維持しているレアル・ソシエダ。

好調の秘訣はいくつかあるが、その一つに新戦力の躍動がある。FWウマル・サディクは残念ながら負傷離脱してしまったが、それでも身体能力の高さを見せて83分で1ゴールを記録。MFブライス・メンデスは中盤の欠かせない存在として輝いており、FWアレクサンデル・セルロートとFWモハメド・アリ・チョーも同様だ。

日本代表の久保建英も前述した4選手と共に今夏ラ・レアルへ加わった。開幕戦でゴールを決めるなど幸先良いスタートを切ると、その後もチームへの貢献を続け、リーグ戦では2ゴール2アシスト。ELでもアシストを記録した。
「新戦力の一人である久保建英はラ・レアルが獲得を決めたと分かった時からその実力を疑問視されていた。ラ・リーガでのキャリアが控えめであったことを考えると、クラブが長年獲得を希望していたことには驚かされた」

「しかし、最初の数試合でそのような不安を払拭し彼の考えは正しいことが証明された。チームの成績に継続して貢献していることが驚きであると同時に興味深い選手であることが分かった。ビジャレアル、ヘタフェ、マジョルカで上手くいかなかった久保は今のところラ・レアルで納得のいく結果を残している。イマノル(アルグアシル監督)は彼が輝ける場所を用意したのだ。エキゾチックな賭けは今のところ成功している」

西『MUNDO DEPORTIVO』ではラ・レアルの新戦力について振り返っており、その中で久保の活躍に触れられている。同紙はここ数年の活躍ではラ・レアルで通用しないと考えていたようだが、久保はそれを見事に覆した。

成功の要因は指揮官であるイマノル・アルグアシル監督が久保に与えた新たなポジションだろう。9番の近くでプレイするセカンドストライカーは久保にマッチしており、その輝きは数倍以上になった。そこで自信を得たのか左サイドでも躍動し、高精度のクロスからチャンスメイクする場面も見られる。守備強度も高まり、獲得したクラブの判断は正解だった。

10月はリーグ戦にELと週2試合が基本となる。過密日程であり、失速する可能性もある。ただそれは他クラブも同じであり、ここを耐え抜けば各コンペティションで上位を維持できる。前線では10番のミケル・オヤルサバルが戦列に復帰しており、久保としてはライバルともパートナーともいえる存在になる。頼れる選手であることは間違いなく、久保は彼とどのような連携を見せるのだろうか。

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