昨季はリーグ戦こそ最終順位が7位だったが、ヨーロッパリーグではベスト4まで勝ち上がるなど大いにサッカー界を盛り上げてくれたウェストハムが苦戦している。
昨季のウェストハムは一時ヨーロッパリーグの優勝候補にも挙げられ、昨季は飛躍のシーズンだったと言える。今季は一気にトップ6を狙いたいところだが、いきなり躓いてしまった。
マンチェスター・シティとの開幕戦を0-2で落とすと、続く昇格組のノッティンガム・フォレストにも0-1で敗北。21日にはブライトンと対戦したが、こちらも相手にペースを握られたまま0-2で落としてしまった。
悪夢の開幕3連敗となったわけだが、何よりまだウェストハムはノーゴールだ。昇格組相手にも得点を決められなかったのはショックが大きいだろう。
指揮官デイビッド・モイーズは、ブライトン戦について「勝てなかったのは残念だ。我々はよかったが、ゴールが遠かった。PKが分岐点だった。スタートはOKだったが、少しクオリティを欠いていた。ボールを奪っても繋げなかった」と振り返る(英『BBC』より)。
チームにはMFデクラン・ライス、トマーシュ・ソーチェクのボランチコンビに加え、2列目にはテクニックのあるサイード・ベンラーマ、マヌエル・ランジーニ、パブロ・フォルナルス、さらに昨季ブレイクしたFWジャロッド・ボーウェン、フィジカル自慢のFWマイケル・アントニオらタレントが揃っており、今夏はそこにバーンリーからFWマクスウェル・コルネ、サッスオーロからイタリア期待の大型FWジャンルカ・スカマッカまで加えた。
レンヌから獲得したセンターバックのナーイフ・アゲルドが負傷離脱したのは痛手だったが、攻撃陣に関しては中堅クラブと思えぬほど豪華だ。これで無得点は厳しい。
また、ブライトン戦でPKを与えてしまったのはパリ・サンジェルマンから緊急補強したDFティロ・ケーラーだった。負傷者の目立つセンターバックでいきなり先発に抜擢されたが、プレミア独特のスピード感についていけなかったか。相手FWダニー・ウェルベックへの対応が遅れてPKを与えてしまった。これもモイーズにとってはショックが大きかったはずだ。
もちろんまだ挽回は可能だが、ひとまず今季初ゴールが欲しい。特にスカマッカにはサポーターも期待しているはずで、モイーズ好みのビッグマンでもある。ブライトン戦でも出場する際にはサポーターから期待の声援が挙がっていたが、ウェストハム攻撃陣を引っ張れるか。