三笘、ウンダフだけじゃない “実力派ヤングタレント”引き抜くブライトン補強術が面白い

三笘にも1年目からのブレイクが期待される photo/Getty Images

三笘の他にも注目の新戦力が

日本代表FW三笘薫が今夏に合流するイングランドのブライトン。昨季プレミアリーグで9位に入ったチームは、今夏に合流する三笘、さらには点取り屋のFWデニス・ウンダフに大きな期待をかけていることだろう。2人は攻撃の軸となるべき選手だ。

ただ、ブライトンで注目すべきは2人だけではない。ここ最近のブライトンは若い選手を中心に興味深い補強を展開している。

今夏はベルギーのロイヤル・ユニオン・サン・ジロワーズから合流してくる三笘とウンダフが話題の中心となっているが、パラグアイのリベルタからは18歳のパラグアイ代表MFフリオ・エンシソを獲得している。主にセカンドトップでプレイするエンシソは18歳ながらA代表の主力になりつつある選手で、昨季はパラグアイ国内リーグで14戦11ゴール3アシストと見事な数字を残している。
移籍金は950万ポンドほどとなるようで、エンシソへの期待も大きい。怪我が原因で先月の日本代表との親善試合は欠場していたが、本来なら日本へやってきていたかもしれない逸材だ。最近低迷気味のパラグアイサッカー界期待のNewスター候補といったところか。

さらにデンマークのノアシェランからは20歳のコートジボワール人FWシモン・アディングラも獲得。アディングラは左右両方のウイングを担当するアタッカーで、昨季デンマークでは全コンペティション合わせて16ゴール5アシストの数字を残している。

アディングラに関しては、すでに三笘が所属していたベルギーのロイヤル・ユニオン・サン・ジロワーズにレンタル移籍することが決まっており、ひとまず新シーズンはベルギーへ武者修行へ出ることになる。ブライトンとしては三笘と同じような軌跡を思い描いているはずで、将来的な戦力となる可能性は高い。

パラグアイ期待の逸材エンシソ photo/Getty Images

昨夏にヘタフェから迎えた23歳のDFマルク・ククレジャも大ヒットし、同じ23歳でザルツブルクから加えたザンビア代表MFエノック・ムウェプも戦力になっている。また昨季レンタル移籍していたストーク・シティでは怪我で満足な成績を残せなかったが、昨夏にチェコのスラヴィア・プラハから獲得した20歳のセネガル代表FWアブダラー・シマも興味深いアタッカーだ。

シマは2020-21シーズンにスラヴィア・プラハで国内リーグ11ゴール5アシストの成績を残し、ヨーロッパリーグでも4ゴールを記録。188cmとサイズがあり、前線ならばウイングからセンターフォワードまでこなせる。

2020年に獲得していたエクアドル代表MFモイセス・カイセド(20)も昨季徐々に出番を増やし、アヤックスから僅か100万ユーロで引き抜いた28歳のDFジョエル・フェルトマンも昨季はサイドバックからセンターバックまで34試合をこなした。若手ではないが、このあたりの補強も安価で巧みだ。

三笘とウンダフがいきなりヒットするかは分からないが、ウンダフも昨季ベルギー国内リーグでは26ゴール12アシストと大暴れだった。まだ25歳とまずまず若く、ポテンシャルは間違いない。

これらの補強がヒットすればかなり面白い展開となりそうだが、ブライトンは昨季の9位を超える成績を残せるのか。プレミアで見逃せない若手集団だ。

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