バルセロナは“生命線”にテコ入れが必須 アウベス、デストに続く3人目は誰になる?

ダニエウ・アウベスは素晴らしい守備者だが、控えを充実させる必要がある photo/Getty images

ミンゲサでは物足りなかった

ELのラウンド8、バルセロナ対フランクフルトの一戦が行われ、2-3とフランクフルトの勝利となった。2戦合計のスコアでも3-4と勝ち越しており、ウェストハムが待つラウンド4入りを決めている。優勝候補といわれていたシャビ・エルナンデス監督率いる新生バルセロナだが、欧州の旅はこれで終わることになった。残るはリーグ戦のみであり、来季のCL出場権を確実に勝ち取りたい。

そんなバルセロナだが、このフランクフルト戦ではダニエウ・アウベスの不在を嘆くゲームとなった。アウベスは今冬にバルセロナに戻ってきたベテランであり、右サイドバックでの貢献度は唯一無二のものがある。しかし、38歳という年齢からくる疲労もあってシャビはELでメンバー外としている。そのため、バルセロナはアウベスを欠く状態でELを戦っており、ラウンド16ではセルジーニョ・デスト、ラウンド8の1stレグではロナルド・アラウホが、2ndレグではオスカル・ミンゲサが右サイドバックを務めている。

2ndレグではこのミンゲサのパフォーマンスがよくなかった。アウベスと比べるのも酷ではあるが、ビルドアップでは右ウイングのウスマン・デンベレか逆サイドの味方にパスを戻すくらいの選択肢しかなく、ボールを出すポジションが低いため、ビルドアップが停滞していた。デンベレも奮闘していたが、ボールを受けるころにはフランクフルトの素早いプレッシングにハマっており、決定的な違いを作ることは難しかった。

後半途中からピッチに立ったデストのパフォーマンスは良かった。ボールを持てば自分から違いを作れるサイドバックであり、右サイドを活性化させることができる。これができるだけで右サイドの停滞感は少なからず払拭されており、デストが怪我明けでなければ先発で起用されていたはずだ。

今後右サイドをアウベス、デストでローテーションするのであれば、あと1人実力者が欲しい。アウベスは素晴らしいプレイヤーだが、やはり年齢には勝てずフィジカルを重要視されるゲームでは厳しい。デストはアウベスの後継者になれる存在ではあるが、怪我での離脱が多く、計算ができない。そうなるとフランクフルト戦のように適性のないミンゲサを起用せざるを得ない状況に追い込まれてしまう。

獲得候補に挙がっているのは、チェルシーのセサル・アスピリクエタ、アヤックスのヌサイル・マズラウィだと西『MUNDO DEPORTIVO』が伝えている。デストをアウベスの後継者とするのであれば、アスピリクエタを加えて守備で信頼できる選手が欲しい。デストも若いが、守備で信頼を置ける存在ではない。より攻撃的に行くのであればマズラウィも悪くない。バイエルン・ミュンヘンが狙っているという報道もあるが、来季の右サイドバックは信頼できる3人態勢でローテーションするのがチームを安定させるために必要だ。

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