今季を“停滞の1年”とするわけにはいかないが…… レンタル先でもがくチェルシーの逸材MF

今季はノリッジにレンタル移籍しているギルモア photo/Getty Images

ノリッジで彼は成長しているのか

満を持して臨んだレンタル移籍のはずが、チェルシーMFの挑戦は鳴かず飛ばずのまま終了してしまうのだろうか。この武者修行を経て、彼はさらにレベルの高い選手になってくれることだろう。そう考えていたファンは多いかもしれないが、チェルシー期待の若手MFはレンタル先で想像以上に厳しい時間を過ごすこととなってしまっている。

その若手MFとは、今季ノリッジ・シティへと貸し出されているビリー・ギルモア(20)だ。実力はあるものの、チェルシーのハイレベルな中盤における定位置争いを避けて今夏レンタル移籍を選択した同選手。しかし、武者修行先のノリッジにおける旅路は非常に厳しいものとなってしまった。今季はここまでリーグ戦18試合に出場するも、ときには指揮官の方針や怪我でなかなかベンチ入りできない期間も。今季は決して順風満帆とは言えず、若きMFにとっては試練の1年になっていると言っていい。

加えて、ギルモアは技術的に成長を果たすことができているのだろうか。このような疑問を呈しているのは英『football.london』。同メディアが指摘しているのは、ギルモアの魅力的な武器であるパスセンスがノリッジで活用されていないのではということだ。今季の同クラブは常に降格圏を彷徨う事態に見舞われているなかで、カウンター重視のサッカーを展開中。ボールを保持しながらじっくりと攻撃を組み立てていく時間は限られており、たしかにギルモアのスキルが無駄になっている節は否めない。逆境に立たされることで精神面は成長したかもしれないが、肝心のプレイ面における上積みはあまりないと言っても決して過言ではないか。
ノリッジで大きく成長を遂げて帰ってくるはずが、このままでは悔しい思いだけが残ってしまいそうなギルモア。このまま2020-21シーズンを“停滞の1年”とはしたくないところだが、はたしてチェルシーが期待をかける若手MFの運命やいかに。

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