まだ上手くいくと決まったわけではないが、今季プレミアリーグでトップ4争いを展開しているチームは新たなライバル登場の可能性を考慮しておくべきだろう。今夏も大型補強に動くと予想されるニューカッスルの存在だ。
ニューカッスルには降格の危険もあったが、シーズン途中より指揮官に就任したエディ・ハウの手腕や今冬の緊急補強もあって14位まで順位を伸ばしてきた。クラブは昨年10月にサウジアラビアの政府系ファンド『PIF』が買収しており、その資金力はライバルを脅かすものとなるに違いない。
かつてトッテナムやウォルバーハンプトンでプレイしたジェイミー・オハラは、わざわざマンチェスター・ユナイテッドの名前を挙げて警戒すべきと主張している。マンUと違い、ニューカッスルがエディ・ハウという頼れる青年指揮官を擁しているからだ。
「今のニューカッスルのプレイスタイルを見るといい。チームには魔法を持つエディ・ハウがいる。もしニューカッスルが今夏も3億ポンド、あるいは4億ポンドを投じるなら、彼らはマンチェスター・ユナイテッドより上の順位でフィニッシュできる。マンチェスター・ユナイテッドにはもう過去のメンタリティがない。まるで敗北を受け入れているかのようであり、それは10年前にはなかったものだ」(英『Football365』より)。
マンUは近年もルイ・ファン・ハール、ジョゼ・モウリーニョなど名将と呼ばれる人物たちを招聘してきたが、やはりアレックス・ファーガソン氏が退任してからは方針が定まり切らないところがある。今季途中にはオーレ・グンナー・スールシャールからラルフ・ラングニック体制へ切り替えたが、これも今のところ成功とは言えない。
ニューカッスルが今夏に数億ポンドも市場に投じるかは分からないが、エディ・ハウのアイディアがチームに浸透するならば面白い。本当に1シーズンでマンUを超えてしまう可能性もゼロではないだろう。
今冬にはDFキーラン・トリッピアー、ダン・バーン、マット・ターゲット、MFブルーノ・ギマランイス、FWクリス・ウッドらを補強しており、なかなか適切な補強と評判だ。ただビッグネームばかり狙うのではなく、今夏も的確な補強を継続することでエディ・ハウの手腕とともに一気に上位進出を果たすかもしれない。来季ニューカッスルがトップ4候補に入ってくるならば、マンUやトッテナムといった波に乗り切れていないBIG6は危険だ。