浮き彫りとなってきた“レオン依存” ミランが直面する攻撃の課題

ミランは攻撃面におけるレオンの負担を軽減できるか photo/Getty Images

1人の調子で変わる攻撃力

2021-22シーズンも佳境を迎えるなか、セリエAのスクデット争いも激化の様相を呈してきた。第27節では首位が入れ替わることとなり、ACミランは同じ勝ち点数ながらナポリを追いかける形に。悲願のスクデット奪還に向けて、ロッソネリは正念場を迎えていると言っていい。

そんなミランだが、昨今の同クラブからはやや不安定な面が見て取れる。暫定首位こそキープしているのだが、直近のリーグ戦2試合では下位クラブ相手にいずれもドロー。同時にインテルも足踏みを強いられているため順位こそ入れ替わっていないが、終盤の戦いに向けて現状のミランに不安な点があるのは間違いない。

なかでも、心配なのは攻撃陣の“レオン依存”だ。2022年に入ってからのミランは公式戦10試合で計18ゴールを挙げているものの、その半分にあたる9ゴールがレオン絡みの得点となっている(6ゴール3アシスト)。彼の巧みなドリブル突破が強力な武器となっていることは間違いないが、それ以外の攻め手はなかなか見つからない状況となっている。
実際、現地時間25日に行われたウディネーゼ戦でもその傾向は見て取れた。この試合で相手のタイトな守備に苦しんだミランが挙げた得点は、29分にレオンが奪った1ゴールのみ。彼のパフォーマンスも決して良くはなかったが、それ以上にトップ下に入ったブラヒム・ディアスらのインパクト不足が目立つこととなってしまった。

「現在のミランはレオンの調子次第で攻撃力が大きく変化する」。伊『calicomercato』もこのようにミランの“レオン依存”を指摘しているが、まさにその通りと言えるか。どんな試合でも活躍してくれるアタッカーなどそうはいないだけに、レオン頼みの攻撃はどうにか解消しておきたいところ。ステファノ・ピオリ監督も頭を悩ませていることだろうが、はたしてミランはこの問題にどう立ち向かっていくのだろうか。

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