7戦無敗ニューカッスルを支える既存組の活躍 ハウ・マジックにかけられた元ストライカーの躍動

中盤の選手として再スタートを切ったジョエリントン photo/Getty images

ダークホースになりつつある

アウェイでのブレントフォード戦を制し、プレミアでは7戦無敗となったニューカッスル。冬の移籍市場で加わった選手たちの躍動もあり、降格圏内から一気に14位まで順位を上げている。少し気の早い話かも知れないが、残留も現実的になってきた。

そんなニューカッスルだが、既存選手も移籍組に負けず元気だ。特に中盤で起用されているジョエリントンは昨季に比べ輝きが増している。

ブラジル出身のジョエリントンはドイツのホッフェンハイムで欧州デビューし、2019年にニューカッスルへやってきた。当時は期待のストライカーで、移籍金は当時クラブ史上最高額となる4000万ポンドだ。しかし、加入初年度は2ゴール、翌年も4ゴールと4000万ポンドの実力は見せられていない。今季もシーズン後半戦にかかわらず2ゴールと少ないが、彼はいま別のポジションにコンバートされ、新監督であるエディ・ハウに重宝されている。

それがインサイドハーフだ。シーズン序盤のスティーブ・ブルース時代はストライカーだったが、ハウが来ると若き知将はジョエリントンを中盤で使い始め、中盤3枚の構成はジョエリントン、ジョンジョ・シェルヴィー、ジョー・ウィロックでほぼ固定されるまでになった。

中盤にコンバートされたジョエリントンの強みは、186cmの大柄な体を生かした起点作成と、推進力のあるドリブルでの運び、献身的な守備だ。どれもストライカー時代に培った武器であり、弱みであった得点力の低さは中盤にポジションを落とすことで補いつつ、デメリットをなくしている。ブレントフォード戦では高さを生かしたヘディングシュートを決めており、最前線でマークに晒されなくなったことで逆に得点力の開花も期待できる。

英『Football365』ではハウが活躍中のジョエリントンを称賛しており、特に「彼は情報を素早く吸収し、アウトプットすることができる」と勤勉性を高く評価している。

タックル数59回、インターセプト数24回と守備スタッツでチーム上位成績を残すジョエリントン。ストライカーとしては厳しい選手だったが、中盤のハードワーカーとしてプレミアで再ブレイクしており、今後彼の評価がどこまで上がるのか注目だ(データは『SofaScore』より)。

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