世代交代が囁かれているのは長友だけじゃない ミスが目立った酒井宏樹に代わる新たな右SBは?

板倉、谷口の活躍もあり、冨安を右で起用できる準備は整った photo/Getty Images

安心できるパフォーマンスではなかった

2-0で勝利した中国戦。日本代表は勝ち点3を得て2月1日のサウジアラビア戦を行うことになるのだが、課題は山積みだ。これといった対策のなかった中国相手に2点しか取れない攻撃陣の得点力不足は明確であり、次節での改善に期待したい。

最終ラインでは両サイドバックがイマイチだった。長友佑都の左SBは以前から世代交代の必要が囁かれているが、右の酒井宏樹もミスが目立った。

特に気になったのはビルドアップでのパスミスだ。守備時は目立つことはなかったが、組み立ての際は無理に通そうとしたパスが引っ掛かり、カウンターの起点になってしまうことも多かった。また、右サイドでコンビを組む相手が大外でプレイする伊東純也であり、積極的な攻撃参加を見せる酒井の良さが半減してしまっている。どちらの選手が悪いというわけではないが、選手の特長を捉え、組み合わせる必要がある。

選手ごとの強みでいえば中国戦は山根視来が適任だったか。彼も積極的な攻撃参加が得意なプレイヤーだが、後方から攻撃を活性化させることやパスを供給することができる。精度でいえば酒井よりも上であり、そこまで守備の負担を考えない中国戦は彼を起用すべきだったといえる。

今回は招集外だが、冨安健洋は伊東と右サイドを形成するのであれば最も機能する人選だ。代表ではセンターバックを務める同選手だが、アーセナルでは右サイドバックでピッチに立つことが多く、彼の守備能力、ビルドアップでの貢献はイングランドでも高い評価を得ている。中国戦での板倉滉、谷口彰悟の活躍は冨安の右SB起用を加速させるものとなった。ここまでのCB陣は冨安とキャプテンの吉田麻也がほぼ固定されていたが、中国戦で出番を得た2人のパフォーマンスであれば今後も安心して起用できる。

彼ら以外にもシント・トロイデンの橋岡大樹や、現在は前線での起用が見られるも本職はSBのAZ菅原由勢など、選手は揃っており、今後のポジション競争から目が離せない。

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