あのエムボマ氏の数字まで“4点差” カメルーン復活のカギは中東から来た点取り屋にあり

カメルーン代表のエース・アブバカル photo/Getty Images

アフリカ・ネイションズカップで見事なスタート

現在開催されているアフリカ・ネイションズカップ2021にて、最初のヒーローとなったのは2017年大会の優勝を知るカメルーン代表のストライカーだ。

グループステージ初戦のブルキナファソ戦、第2戦のエチオピア戦で2得点ずつ奪ったカメルーン代表FWヴァンサン・アブバカルである。

ブルキナファソ戦の得点はPKではあったが、それでも開幕2試合で4ゴールは見事な滑り出しだ。この活躍から、英『Daily Mail』などによればサポーターからバルセロナでもプレイ出来るのではなんて意見も挙がり始めているという。
「アブバカルはバルセロナのチームにも入れるだろう。そしてルーク・デ・ヨングがベンチだ」

「大会後にどこがアブバカルを引き抜くだろうか?」

そんなアブバカルが現在どこでプレイしているかというと、サウジアラビアのアル・ナスルだ。まだ29歳だが、昨夏にアブバカルは近年スター選手を集めている中東行きを選択したのだ。

ただ、実力的にはまだまだ欧州で活躍できるだろう。過去にはフランスのロリアンでリーグ・アン16得点(2013-14)、ポルトガルのFCポルトでリーグ戦15得点(2017-18)、トルコのベシクタシュでリーグ戦15得点(2020-21)を記録するなど、各地でアブバカルは結果を残してきている。

カメルーン代表の方でも通算29得点を挙げており、これはカメルーン代表歴代4位の数字だ。3位にはJリーグでも活躍した元カメルーン代表FWパトリック・エムボマ氏が入っているが(33得点)、4点差ならば抜けるだろう。アブバカルが単独3位になる日は近い。

2位はロジェ・ミラ氏で43得点、そして最多記録を持つのはFWサミュエル・エトー氏で56得点だ。エトー氏の数字には届かないかもしれないが、それでもアブバカルがカメルーンの歴史に名を刻む点取り屋なのは間違いない。

エトー氏が代表を離れてからは競争力が落ちたところもあり、2018年のワールドカップ・ロシア大会は出場権を逃してしまった。今回のアフリカ・ネイションズカップから復活を印象付けたいところだが、アブバカルは勢いを最後まで維持出来るのか。

2022ワールドカップ・カタール大会へ向けたアフリカ予選でも2次予選で何とかコートジボワール代表を振り切り、最終予選へ駒を進めている。アブバカル、そしてバイエルンでバックアッパーFWを務めるエリック・マキシム・チュポ・モティングのコンビを軸に再び強いカメルーンを見せてほしい。

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