ローマに出現した“NEWヒーロー” 下部組織育ちの超新星が衝撃の2ゴール

ジェノア戦で途中出場から2ゴールを挙げたアフェナ・ギャン photo/Getty Images

ジェノア戦で大活躍

代表ウィーク前には昇格組のヴェネツィアに不覚を取り、中断期間後もブライアン・クリスタンテやゴンサロ・ビジャールの新型コロナ陽性による離脱が発表されるなど、ここ最近におけるASローマの周辺にはややネガティブなニュースも多かった。しかし、同クラブの周囲に渦巻いていたそんな重苦しい雰囲気を、彗星の如く現れたヤングスターが払拭してくれるのか。現地時間21日に行われたセリエA第13節のジェノア戦で、ジャッロロッシには非常に楽しみな存在が出現している。

その選手とは、18歳のFWフェリックス・アフェナ・ギャンだ。このジェノア戦で今季セリエA3試合目の出場を果たした同選手は、プレイしたわずか15分間で強烈すぎるインパクトを残すことに成功した。

この試合では、75分からFWエルドル・ショムロドフに代わって途中投入されたアフェナ・ギャン。彼が入った時点でスコアは0-0だったが、この18歳は出場を果たしてからたったの7分で均衡を破る貴重な先制点をゲット。82分に敵陣中央をドリブルで突破したMFヘンリク・ムヒタリアンからPA内でラストパスを受けると、同選手はダイレクトで冷静にシュートを沈めてみせた。決して簡単ではなかったが、ゴール前で異様な落ち着きを見せたティーンエイジャー。その才能の片鱗は、この1プレイから十分に感じることができたと言っていい。
しかし、この日のアフェナ・ギャンはまだ止まらない。試合終了間際の後半AT、彼は2点目となるスーパーゴールも決めてみせたのだ。

1点目の場面ではとても10代の選手とは思えぬ冷静さを見せた18歳だが、2点目は実に新進気鋭の若者らしい豪快なゴール。敵陣左サイドでルーズボールを拾ったアフェナ・ギャンは、大きめのワンタッチでボールを前に置くとまだゴールまでは相当な距離があるにもかかわらず超ロングシュートを敢行。すると、そのボールはまるでゴールへ吸い込まれるかのように枠を捉えた。ゴールネットが揺れ、これでドッピエッタ。18歳の若者は、わずか15分間で一気に試合の主役となった。

以前からその才能は評価されていたが、まさかここまで早くトップチームで規格外の活躍を披露するとは……。おそらく、そんなことを思ったロマニスタも多いだろう。まだ粗削りな部分はあるものの、このジェノア戦では自身の強みを存分に活かしてみせたローマの超新星。今回の勢いそのまま、これからアフェナ・ギャンが一気にブレイクとなればおもしろい。

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