カタール行きにはまだ間に合う? ポルトガルで苦しむ日本人GKは逆襲なるか

今年6月を最後に日本代表から遠ざかっている中村航輔 photo/Getty Images

ようやく移籍後初スタメン

2018年にはロシアW杯行きの切符も掴み、日本代表の次期守護神とも期待されていた男は、ここからの巻き返しを見せることができるのか。今年冬の移籍市場で海外クラブへと渡って以降、サムライブルーの定位置争いで陰が薄くなってしまったのはポルティモネンセのGK中村航輔(26)だ。

柏レイソル時代には、高い反射神経を活かした超人的なセーブを連発していた中村。順調に成長すれば、カタールW杯で正守護神の位置には彼が問題なく収まるはず。あとは、その対抗馬としてどのような選手が台頭してくるか。以前までは代表の正守護神について、そんなことを思っていた人も多いだろう。

しかし、満を持して向かったポルトガルの地で、中村は大きな壁にぶち当たることとなってしまった。移籍以降の10カ月間で、出場した公式戦はまさかの“ゼロ”。GKは一度控えに回るとなかなか試合に絡めないポジションだが、つい先日までトップチームでは文字通り「まったく」出番がない状況だった。次第に日本代表からも遠ざかり、陰は薄くなっていたと言っていい。
とはいえ、中村はここからギアを上げてくるのだろうか。これまではベンチに入れないことも多々あった同選手だが、現地時間19日に行われた国内カップ・4回戦のペナフィエル戦では、移籍後初のスタメン出場を果たしている。相手は2部のチームだったものの、この試合で安定したパフォーマンスを披露した中村はクリーンシートを達成。同時に先発したMF中島翔哉と共に、チームの3-0での勝利に貢献した。

カップ戦ではありながらも、ようやくポルティモネンセでの第一歩をスタートさせた中村。実力は間違いないだけに、ここからの積極的なアピールで定位置を奪取することができるのか。カタールW杯まではあと1年だが、ここから巻き返すことができればまだチャンスはあるはずだ。

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